短編
□アダムの嫉妬
1ページ/1ページ
『月島なんて大っ嫌い!!もっと言葉選んで発言してよ!!』
「選んだ結果がこれだよ、大嫌い?別に構わないさ。君みたいなあっちに男そっちに男アバズレ女に嫌われるなんて光栄さ」
『っ・・・!何よそれ・・・!!!』
じわっと●●●の両目からみるみるうちに涙が溜まってきた。
月島はハッと小馬鹿にするように鼻で笑い、あっちいけと言わんばかりにシッシッと犬をはらうように手首を動かす。
『ホント、最低!!!!』
●●●はぐるりと月島に背を向け、廊下へ飛び込むように走り去った。
●●●と入り違うように山口が教室に入ってきた。
「ツッキー、また●●●イジメたの?だ・・・駄目だよ?●●●は女の子なんだから?」
「はぁ?あいつが・・・●●●が王様やらあの小さいのやら澤村さん・・・色んな男に色目使うから・・・」
「仕方ないと思うよ?●●●はマネージャーだし・・・てか、ツッキーが最初にマネージャーに誘ったんじゃ・・・・」
「そうだよ、僕の見える範囲に置いとけば他の男に唾付けられないと思ったからね、でも結果これだよ。あの女・・・」
チッと月島は端正な顔を歪め、怒気の篭った舌打ちをした。
「あぁーイラつく。今日王様にワザとボールぶつけようかな・・・」
「それって八つ当たりじゃ・・・」
「何か言った?つか、山口いつから●●●の事下の名前で呼ぶような仲になったの?」
「え゛」
「ねぇ、いつのまに●●●に話しかけたの?ねぇ?」
あいつは僕のなんだけど。
.