黒子のバスケ:長編
□悪魔に聖書の読み聞かせ
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「『氷室さん、おかえりなさーい』」
名前と高尾は同時にクラッカーの紐を引っ張り、パーンと破裂音を氷室におみまいする。
氷室は少々ビックリしたが、すぐに柔和な笑みに戻り「ただいま」と二人へ送る。
「ようやく全員集合って感じっスね!!」
『そうだね、二人共お世話になります』
「こっちこそ宜しくな!」
「あぁ宜しく」
これからの新しい生活に三人は笑顔で始めた。
○✖□
「にしても、随分と殺風景だね」
氷室の一言に、高尾と名前は同時にリビングに目をやる。
確かに、と二人は苦笑いを浮かべた。
リビングには四人がけの机、以上。
「テレビ、買いに行こっか」
「『そうですね』」高尾と名前は口を揃え素直に頷いた。
氷室の鶴の一声で三人は出かける用意をした。
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