黒子のバスケ:長編

□君と過ごす僕の人生
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『んぅ…』




朝だ。
カーテンから微量ながらも、太陽の光が私を攻撃する。眩しい…。


太陽の木漏れ日から逃げるように寝返りを打とうとするが、何故か体が動かない。


まさかと思い、ゆっくりゆっくりと首を後ろに曲げるとー…。




「んー…」






すぅすぅと寝息を立てる高尾くんの顔が。
うおぉ相変わらずカッコ良いです。



いやいや、なんで私のベットに?
ちゃんと高尾くんにも部屋あるよね・・・?



なんて考えていたら脳はスッカリと覚醒していて、私は高尾くんを起こさないように静かに自室から出た。





起きたら聞いてみよう。



○✖□



ペタペタと廊下を踏みしめリビングの扉を開ける。





「good morning、名前」




流暢(りゅうちょう)な英語を聞かせてくれたのは氷室さんであった。



『おはようございます、氷室さん早いですね』


「そう?もう9時だよ?」



クスリと氷室さんは可笑しそうに笑う。
どうやら氷室さんが特別早く起きていた訳ではなく私がただ遅かっただけのようだ。
あと、高尾くんも。きっとまた夢の中なんだろう。



「座ってて、今パンとコーヒー用意する」


『あ、すみません…お願いします』




テキパキと私の食事の用意をしてくれる氷室さん。
キッチンに立つ氷室さん。本当に綺麗な人だなーなんて思ってしまった。
カッコいいし、身長高いし、優しいし、気がきくし・・・。完璧ですね。




○✖□





「ふわぁあああああああ、おはよーございまふぅ…ふわぁ」



私が朝食を終え、二時間後。もうすでに朝からお昼と時間は変化していた。

大きな欠伸と共に現れたのは私の部屋で熟睡していた高尾くんであった。



「かなり寝ていたね、和成」




少々呆れ気味にコーヒーを啜る氷室。




「昨日は滅茶苦茶疲れたんで…。あ、名前ちゃんごめんねー寝ぼけて名前のベットに入っててた」


『ううん、気にしないで。昨日はおつかれー…』



















パァン













何かが破壊された音。
今まで目をこすり瞼の重そうだった高尾くんはビックリして目を見開いていた。
私も同様に音のした方へ視線を向ける。

二人の視線の先には氷室。
先ほどまで手にしていたマグカップが大破し、今は無残にも破片として机の上で散らばっていた。





『「ひ、氷室さん…」』









「和成、昨夜の話を聞かせてくれないか?」












ニコリと微笑む氷室さん、しかしそれはただの恐喝にしか見えなかった。
勿論高尾くんからはサーっと血の気が抜けていた。





高尾くんご愁傷様。



















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