黒子のバスケ:長編

□ようやく満たされた
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『あれ?黄瀬くん?』



「名前〜!」




バイト帰り、何故か体育座りして小さく丸まる黄瀬くん。
私が名前を呼ぶと、涙でぐしゃぐしゃの黄瀬くんが私に抱きついた。




「鍵・・・忘れて・・・うぅ・・・家に入れないッスぅ・・・」


子供、ー・・・いや子犬のようにキャンキャンと泣き出す黄瀬くん。
条件反射で私の母性が疼き、黄瀬くんの背中に手を回し、よしよしと宥(なだ)める。




『じゃ、じゃあ森山さんが帰って来るまで私の家にいる?外じゃ寒いでしょ?』


「お願いするっスぅ・・・」

























ドラマで見るイケイケな黄瀬くんは何処へやら、これじゃ子役の方が当てはまりそうだ。









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