黒子のバスケ:長編

□物語よりお姫様
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長々しい予告は終わりようやく本編が始まった。
俺はやっとか、と心の中でため息をつき椅子に沈んだ。




本来は一人で来た映画館、しかし隣をチラリと見ると名前が座っている。








正直、この映画なんて見る気ではなかった。
しかし客から貰ったチケット、俺の貧乏性が疼き捨てるに捨てられなかった。
こんな紙ペラ一枚にいちいち悩んでいてもイライラするだけだ。と思い。
仕方なく重い腰を上げ、映画館へ。








しかし名前がいたとは。












声をかけると名前も俺の名前を呼んでくれた。
覚えていてくれたのか、と不覚にも嬉しく思った。


スグにハッと我に返り、浮つく自分がヒドく子供っぽいと感じた。




もう一度横目で見れば、映画が面白いのかスクリーンから一切視線を外そうとしない名前。
あ。可愛い。なんて思ってしまった。






何してんだ俺、とギュウと自分の頬を強く摘む。

もう、考えるのは止そうと。俺もスクリーンに視線を向ける。
勿論内容なんて一つも入ってこなかった。















何で一緒に見ようなんて誘ったんだ・・・。





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