黒子のバスケ:長編
□物語よりお姫様
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「名前ちゃん!」
『な、なんですか?』
「一緒に映画館行かない?明日!」
『明日!?』
「お願い!本当はレオ姉と行く予定だったんだけど。レオ姉が行けなくなっちゃって・・・ね?お願い!」
『わ、私で良ければ・・・。』
○✖□
翌日、私は葉山さんの家のインターフォンを押した。
しばらくして出てきたのはマスクと冷えピタをひっつけた葉山さんであった。
「ごほっげほっ・・・名前ちゃん、行こう、か・・・げほっ」
『・・・・・・・体調悪いんですか?葉山さん』
「ただの風邪、ただの・・・・ごほっごほっ」
いやいや、あからさまにヤバイやつですよ・・・。
風邪じゃなくて熱ってレベルですよ。
『葉山さん、無理しないでください!映画は明日でも・・・』
「明日はダメ、俺仕事だから。大丈夫こんなのへっちゃ・・・ごほっげほっ」
『ダメですよ!!!休んでください!ね?』
私は外に出ようとする葉山さんを無理やり家に押し込んだ。
葉山さんはでも、でも。と家から出ようとしたが。私はダメです、と突き返す。
「でも、・・・せっかく・・・」
『し、仕方ないですよ!!勿体ないから私一人で・・・』
折角のチケット、でもここで無理に葉山さんを連れ出したところで体調は悪化するに決まっている。
『だから葉山さんはゆっくり休んでください!ね?』
「うん・・・じゃあそうしてくれる?けほっ」
『はい!』
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