黒子のバスケ:長編
□見栄くらいはるさ
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それから数日、虹村さんが多々出現した。
決まって彼の方から話しかけてきた。
名前は?
仕事は楽しい?…など世間話から私生活について聞かれた。
徐々に青峰くん化する虹村さん。
ーー…噂をすると彼が現れた。
「子供好きか?」
今日も虹村さんから話しかけてきた。
『はい、好きですけど』
「明日は仕事か?」
『いえ』
そっか、と虹村さんはニッと笑った。
「じゃあ暇なんだな?」
『まぁ…』
「明日の午後3時にこのコンビニの前に居ろ」
『…え?…え?』
「迎えに行くからな、3時。分かったな?」
『まっ待ってください…!どういう…』
○✖□
翌日。私は言われたとうりに待ち合わせ場所に向かった。
10分前に出たハズが、虹村さんはすでに到着していた。
『すみませんっ!遅れました…!』
「…いや、全然遅れてねーじゃん。寧ろ10分前行動は関心」
虹村さんは待たされたことを怒ることもなく、大丈夫と私に言ってくれた。
葉山さん、虹村さんはとても良い人ですよ…!
『で、その…今日は何か…?』
「言ってなかったか?」
『はい』
そーだっけ、と虹村さんは首をコクンと傾ける。
思い出して!一言も言ってませんよっ!
「近くの体育館だよ、市民会館的な」
『…?なんでそこに?』
「アルバイトで小学生にバスケ教えてんだ、小さいクラブチームだけどな」
『じゃあ今日はその試合が?』
「そ、コーチが是非ってな。一人で行くより誰かと一緒に行った方があれだろ?」
だから子供が好きかどうか聞いたのか…。
でも、誘う相手間違えてませんか?
私とあなた会って数日くらいなんですけど…。
「丁度お前が休みだって言ってたしな」
『…そうですか』
「俺の教え子達だ、良い動きするぞ」
ニカッと虹村さんは大きく笑った。
なんだか笑い方も青峰くんに似ている気がします…。
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