黒子のバスケ:長編

□思いどうりにはいかない事ばかりだ
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〜♪




「名前ちゃーん、携帯鳴ってるよー」



『ありがとう!』


はい、と高尾は名前に携帯を渡す。
名前は画面を見ると首を傾げた。




ーー…?見慣れない電話番号…。




しばらく出るのに戸惑ったが、電話はしつこく鳴り続く…。




もしかしたら知ってる人かも…?



名前は恐る恐る携帯を耳にあてた。





『…はい?』



「出んの遅せぇんだよ」



『…え?』








電話に出た途端暴言。
なんだこれ、新手の嫌がらせか?





「さっさと出ろよ、グズ」



『えっー…あの…どちら様ですか?』




名乗るように質問すると携帯越しに舌打ちが聞こえた。
こんな態度悪い人知り合いにいた・・・?




しばらくして携帯の奥でハァとため息をつかれた。
絶対この人私のこと記憶力の無い山猿だと思ってるだろ…。





「花宮」



はなみや…?
はな、は…・。






『花宮さんっ!!?』




「チッうるせぇな、そう言ってんだろ」


『うえぇ!?何で…え…?』



私に何か用ですか?
てか、お久しぶりです
それと誰に私の電話番号聞いたんですか?
え?どうゆうことですか?



頭の中にいくつか聞きたいことが出てきたが、口が追いつかない。
な、なんて言えば良いの!?





「うぜぇな、1時に新宿駅に来い」



一歩的にブツリと通話が荒々しく切られた。



『でぇ!?花宮さーん?』




無常にもツーツーッと通信の切れた音。
名前の声は花宮の耳には届かなかった。





『ー…1時に新宿駅!?』




バッと時計を見ると時刻は11時。




『早く用意しないとっ!!!!』








○✖□






『す、すみません!!!お待たせしました』





到着したのは1時15分。
15分のオーバー、勿論花宮さんが笑顔で平気だよ、なんて言ってくれる筈もなく。
ただ無言で睨んでくる。

あぁきっとイライラしてらっしゃるんだろうなぁ…。
仕方ないじゃないですか、無理ですよ。
これでも頑張りましたよ私。






「・・・・・・・行くぞ」




おせぇ、馬鹿、ふざけんな、クソ…という言葉を予想していたが意外にも花宮さんはクルリと背を向けた。
あれ?絶対一つ二つ罵られると思ったのに…。


私は心にぽっかりと穴を開けながら花宮さんの背中について行った。











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