短編

□わたし変態とかほんと嫌いだからキモいから!
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『だー!何でついてくるのよ!』



●●●は髪を翻(ひるがえ)し、先程から背後にくっつく男に怒鳴り付けた。



「なんでって、●●●と一緒に居たいから」


男、越前リョーガはニシシッと少年のような笑みを浮かべる。
其処らの女子ならコロッといかれるこの笑顔、しかし●●●にとっては憎たらしい対象でならない。
この男の顔を見るたびイラついてならない。



『私は一緒にいたくない』


また髪を揺らし、●●●はリョーガに背を向けスタスタと早足で進む。
もちろんリョーガも●●●が言ったことなど無視し、ついてくる。



『…』


「そんなに俺が嫌い?」


『うん、てかついて来ないで』


「俺はお前のこと好きなんだけど」


『…』


「●●●はどうしたら俺のこと好きになってくれる?」




返信するのもめんどうになってく。
どうしたら好きになるって?一生無いと私は心の中で吐き捨てた。


「なぁ●●●」






名前を呼ばれるが無視。
反応したら余計ついてくる、なので無視が一番。




「好きだよ」




そこで、言葉を切るリョーガ。
少し●●●の反応を伺うが、反応は無い。
冷静に考えると、なんでこんなにも●●●に執着するのか…。

普通に考えればおかしいだろ。
こんなにもアピールしてるのに好感も持たれず、逆に嫌われている。
それでも俺は●●●を追いかけている…。
こりゃ相当惚れてんだなぁ。と自虐気味に笑った。


口説いても口説いても振り向かない女。



いつか俺の手で幸せにしてやるから。




「絶対に振り向かせるから」










相思相愛まであと何日?




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