Free!:中編

□君が僕の前に現れた日
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「松岡!さっきの子だれ?超可愛くね?」




「な、俺も思った。なぁーなぁー紹介しろよー」





名前が去った後、二人のチームメイトがヘラヘラと笑いながら近づく。




「彼女ってわけじゃねーんだろ?なぁ!頼むよ」



一人に男がパンッと手を合わせ、その場で膝を折りひれ伏す。
「抜け駆けすんなよ!!!」そう言い、もう一人も同じようにひれ伏す。




目の前の現状に呆気を取られた俺。
何で同級生二人が俺に土下座してんだよ・・・。




つか、あいつにはー・・・。












「あいつ、好きな奴いるぞ」














昔も今もあいつの目にはきっとー・・・・。














俺の言葉に漫画のように衝撃を受ける二人。

「マジかよ〜」「うっわ〜羨ましい〜」と口々に言いながら、泣きながら立ち上がる

























***














あの日はいつもどうり遙達と公園で遊び、二人で肩を並べ帰っていた日の事である。




凛、秘密にして欲しい事があるんだ。





アイスを齧りながら、顔を真っ赤にする名前。
何?と俺は聞くと。








私ね、真琴くんが好きなんだぁ















幼少の頃の出来事、今も鮮明に覚えている。
あいつは顔を火照らせはにかむ。








あの時以上に息苦しかった日は無かった。















今もきっと、きっとー・・・。
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