Free!:中編
□腹を見せ合う
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「何でー・・・ハル・・・真琴達の所に行けよ!!!何でそんなに俺に構うんだよ!!!」
期待してしまう。
錯覚してしまうんだ。
俺は名前の特別な存在なのだとー・・・。
初めて泳ぎを教えてくれと言われたとき正直嬉しかった、だって俺を頼ってくれたのだからー・・・。
そのあと照れ臭さから突き放したが、似鳥が現れたときは焦りを感じた・・・名前が取られると・・・。
不覚にも胸が高鳴ったんだー・・・。
「真琴の所に行けよっ!!!好きなんだろ!!!!」
俺のモノにならないなら、もう何処か行け。
「もう・・・頼むから俺の傍に来ないでくれよ・・・」
徐々に弱々しくなる凛の言葉。
顔も悲しみに満ちていた、いつ涙が溢れてもおかしくない程だ。
もう辛いんだ・・・友人という関係が。
一番お前に近い関係が、壊せないんだー・・・。
俺の隣で笑わないでくれよ名前ー・・・。
『り・・・凛・・・あのね・・・』
一気に自分の気持ちを吐き捨てた凛に戸惑う名前ー・・・。
「俺は・・・お前の事好きなんだよ・・・」
俺とお前はこれ以上関係が発展しないんだ。
だからいっそのこと消えてくれ。