Free!:中編

□腹を見せ合う
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After the 1th



昨日はあれから二時間ちょい待って居たが、やっぱり凛は来なかった・・・。
今日で最後の練習日だ、来てくれないだろうなという気持ちはあるが一応待つことに。



ーー・・・凛来てくれないかなぁ・・・。



それからまた、数十分と待っていると人影がー・・・。




「えっと・・・先輩の・・・」



『あ、似鳥くん・・・』


少しばかりか細い声。
目の前に立っていたのは似鳥くんであった。









「ど、どうかしたんですか?ココで・・・」



『えっ・・・とね、凛待ってるの』



「松岡先輩ですか・・・?」








もしかしたら、この子ならー・・・。




このまま凛が来ない理由が分からないままなんて嫌だ・・・。








『うん・・・あのさ・・・似鳥くん、凛に会わせてくれない?』







「え・・・でも・・・関係者以外は学校に・・・」


『お願い!!一生のお願い!』




えっとー・・・と口をもごつかせる似鳥・・・。





『お願い!』













「わ、分かりました・・・」




似鳥は迷った挙句名前の頼みを聞き入れることに。





***






ガチャッと部屋の扉が開く。
きっと走りに行っていた似鳥が戻ってきたのだろうとチラリと横目で見ると予想外の人物が。




『・・・凛』



「何で・・・何でお前が居るんだよ・・・」一瞬目を見開く凛だが、すぐにキッと名前の隣にいる似鳥を睨み付ける。
似鳥はばつが悪そうに視線を外す。




『・・・似鳥くん、少し二人にさせてもらえる?』



名前は少し申し訳なさそうに似鳥に言う。
似鳥は助かった、とホッと安心したような顔をし部屋を静かに退室した。





似鳥が部屋を出て、名前は凛と二人っきりになる。
勿論のごとく沈黙が流れる。




先に沈黙を破ったのは名前であった。







『・・・凛、ごめんね』







ペコリと頭を下げる名前。
正直謝られても困る、いまの現状があるのは大方俺の所為であるのに・・・。
何でお前が謝るんだよ・・・。




『本当のこと言うと凛が何で怒っているのか分からないけど・・・謝らせて・・・』



そう言い、もう一度小さくごめんね、と謝った。






「・・・お前は・・・悪くねぇよ」



『でも・・・凛怒ってる・・・』


「違ぇよ・・・怒ってはねぇよ」


凛の言葉に名前はムッとした。


『怒ってんじゃん』


すると名前の棘のある言い方に凛も眉をピクリと動かす。



「怒ってねぇつってんだろ」


『怒ってるよ!言いたいことあるなら言ってよ!』


ズンズンと名前はベットに座る凛に近づく。


「うるせぇな!!怒ってねぇよ!!!」



ガバッと凛も我慢の限界なのかベットから立ち上がる。




『怒ってるよ!!!昨日だって来なかったくせに!!』



「来んなって言っただろ!!」






違う







違う















俺が言いたいのはこの言葉じゃない。

















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