影山さん家のお兄ちゃん
□日常への心の回帰
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「二人ともこっち向け」
「ん」
「はーい」
こんにち…こんばんは。影山春斗です。
現在進行形で、二人の治療(?)をしております。
「…一、頭突き以外に何か方法あっただろ」
「悪い…あの時頭に血が昇っちまってよ」
「だとしても、もう少し考えような?徹ならまだしも、一が傷を作る事ないんだからさ」
「ヒドいなっ」
「…まぁ今回は湿布貼るだけでいいけど、当たり所が悪かったら血が出てたぞ?」
「無視?!」
「…今度から気を付けるわ」
「岩ちゃんも?!」
「頼んだぞ?……俺はケガしたお前達は見たくないんだからな」
「「……あぁ/うん…」」
「じゃあ次、徹!」
「はい!」
椅子に座っている状態でピシッと姿勢を正した徹を、少しばかり見上げる形で一瞥してから口を開いた。
「うちのおと…」
「スミマセンデシタ!!」
「…最後まで言わせろよ…てか、片言とか…何?お前舐めてんの?」
「ごめんなさい!!!!舐めてません!!」
「…話戻すぞ」
「はい…」
本題へと入る直前、一度深く息を吸った。
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