今、再び―

□第6Q 『犬襲来』
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…新入生の声出しからどれだけ経ったのだろう。


俺は、それについて考えながら足早に体育館に向かっていた。


あれはマジで可哀想だったなぁ…。後から先生方にこっぴどく叱られていたし。

ま、俺は免除されてたから行かなかったんで、叱られなくて済んだのだけど。













今日は掃除当番だった。だから必然的に、少々遅れて部活に顔を出す事になる。

体育館に近づくに連れて、女子生徒の声が大きくなるのを不信に思った。














体育館まで来ると、女子生徒が入り口に群がっているのが分かった。


…何で女子がこんなにいるんだよ…。


退いてもらうために、仕方なく営業スマイルを顔に張り付ける。

よし。戦闘態勢は整った。

女子の郡団に向かうのは、本来なら遠慮したいが、部活のためだ。
やるしかない。



「悪い。どいてもらえないか?」



と言うと、素直に退いてくれた。


いやぁ、良かった良かった。


てか、何でいるのだろうかと思いながら体育館の中を見る。

幸い、原因はすぐに分かった。
















「テツヤ大丈夫か?!今、何かお前が欲しいとかなんとかっていう言葉が聞こえてきたんだが!!」



そう、そんなワードが聞こえたのだ。

だから俺は、その声がした方に向かって思いっきり自身のスポーツバッグを投げ付け、テツヤのところまで走った。



「な、何もされてないか?!」

「大丈夫です。黄瀬(駄犬)君が何か喚いていただけですよ。あ、勿論、丁重にお断りしましたよ」

「そうか…良かった…って“駄犬”て誰だ?」

「…ッター…ちょっと、アンタ何するんスか!?痛いじゃないっスか!!」

「うちの可愛いテツヤに手を出そうとする奴に容赦もくそもないな」

「はぁ?!…てかアンタ誰スか?」

「それはこっちの台詞だ。テツヤに手を出そうなんて、どこのどいつだ」

「バスケやってて俺の事知らないって…アンタもぐり?」









ピキッ







ん?コイツ今、何て言った?












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