逃避行少女

□逃避行少女
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≪4組の個性と多彩な技のぶつかりあいに多いに期待します!!≫



 とかなんとか。





 こうして始まってしまった文化祭。





 ステージにプリンシバルの人達が登場し―――、





(―――ん)


 (何か――今)





とある――青年。



(目が合った……ような)



 

 勘違いであることを、望みます。







(あの子が―――、噂の)





 












「林檎先行っとったんかー! 何で誘ってくれへんかったん!?」


「だって佐倉さん、寝坊してて居なかったし」



 私がさらりと言い放つと、佐倉さんはうぐっ、と言葉に詰まった。




 これ正論。自業自得ってヤツだよね。




「おー、チビ共来たか」



「翼先輩恰好いいー!!」




 魔人の衣装に着替えた安藤先輩のご登場。



 安藤先輩は、こう――、元の顔立ちが良いから――。





「何でも似合いますよね」


「真顔で言うなよ照れるだろ……」


「あ、すみません口に出してました?」







 意外にもウブなことに、ほんの少し頬を赤らめた安藤先輩。


 不覚にもきゅんと来たのは仕方がないだろう。


 だって私、精神年齢からいえば年上だし。




「おーい、チビ共。お前らも着替えるぞー」


「美咲先輩、綺麗っ!」



 
―――この学校って基本美男美女が集まってるのか?





 え、何。それとも二次元ならではクオリティー? チート? 必然なわけですか?

 それとも才色兼備眉目秀麗に限りアリス持ち……とかいう裏設定!?



(となると私場違いじゃん……。)



 (はっ……! ま、まさかトリップ特典―――)



(いや、トリップじゃないけど―――)











「美咲、何故か林檎がキャラ崩れるぐらい悩み始めたんだが」


「そっとしといてやれ。―――つーか、着替えるぞ!」






(私もいつのまにか)


 (この空気に順応してしまっている――)




 (それに気づかない)






   (それは――幸せなことなのか、それとも――)
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