学生と盗賊の同居生活

□第7話
1ページ/2ページ

早朝、フェイタンにシャルくんからメールが来た。例の殺し屋らしき人物から手紙が来たらしい。
その手紙を見るために私はフェイタンとともにアジトという名の廃墟に来ていた。もとは沢山の人で賑わっていたであろうその場所は今となってはその姿は跡かたもない
ホラーゲームやらホラー映画に出てきそうな暗い廊下を一定のペースで歩く。虫の鳴き声と二人の足音しかしない中足音が止まる

「ここね」

フェイタンはそう言い扉を開け中へと進む。追いかけるようにして私も中へと進む
中に入った途端感じたのは殺気だ。それも一人からではなく数人の殺気。先日、帰宅中に感じた殺気…いやそれ以上の殺気を一人一人から感じる
そんなところへと迷うことなく入っていくフェイタン。この殺気はフェイタンの仲間のものだと思えばいくらか我慢はできた

「誰だい?そいつ」

ピンクの髪の美少女がこちらを睨む。否、つり目だからそう感じただけかもしれない
だって、この人からしたら私なんて簡単に殺せてしまうだろう。そんな相手を威嚇しても無意味だろうから
というか、一人でもかなりの強者みたいなのにこんなに沢山いるなんて…これがフェイタンが言ってた蜘蛛っていうやつ…なのかな?

「ノルンちゃんだよ
この間話したろ」
「あー、あんたが…シズクからも話し聞いてるよ
悪いねいきなり殺気なんかとばして」
『い、いえ』

さっきまで張りつめていた空気が少し緩む。相手が話がわかる相手で良かった
私がシャルくんにお礼を言とシャルくんは昔と変わらない笑顔で「どういたしまして」と返してくれた

「団長は…」
「あぁ、奥にいるよ
これから全員で手紙を見るところだったしね」

不機嫌そうに言うフェイタン。それに丁寧に答えるシャルくん
にしても…フェイタンさっきまでは普通だったのにどうしたんだろう?
そして、団長って何?
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ