気になる果実

□「あの…困るんでヤメテくれませんか?」
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俺は高校生活2年目に入る前、暦上では冬が終わりかけようとしている時だった
依頼人のしおりちゃんに会った
「翔太くん!念願の彼と付き合うことになったよ♪」
「よかったじゃん。じゃ、これから学校あるから」
彼女に背を向けるとありがとうとハッキリした声が聞こえた
それを聞いてなんだか嬉しくなった


おっと自己紹介がまだだったな
瀬凪 翔太っていうのが俺の名前
顔は女顔っていつも言われるが其処はできるだけ触れないでくれ
AB型 身長178p 体重忘れた 性格割ときっちり 趣味は人助け…って誰に言ってんだろ?
とにかくしおりちゃんも依頼人って訳だ


「人助けの後の朝は気持ちいいなぁ…」
「瀬凪、遅刻は人助けじゃ逃れんぞ」
寒々しい中、先生の声はなんとなく呆れてるようなしゃべり方だった
適当にはーいと返事して教室に向かった
教室のドアを開けるとほとんどが黒板に集まって一斉に俺の方を向いた
「っ!?」
ハッキリ言って俺の高校は男子高だから背が高い奴らばっかで羨ましい
だけど、何か持っていた
「何持ってんの?俺にも見せて」
一枚奪うとそれは盗撮した感じの俺が写った写真だった
「何コレ…」
奪ったソイツから何枚か見ると俺、俺、俺
俺オンリーのパレードか!ってくらい写ってた
「あははwwスゲェな、こんなに俺のファンがいたんだwwww」
明らかに冗談だろ!!っていうウソついてみんなを席に着かせた
 なんであんなに俺の写真があるんだよ!?
 男子高はホモがいるってなんとなく聞いたことあるけどマジだったんだな…
 じゃなくて!俺ってば、誰かに狙われてんだろうなぁ
 イタズラにしてはやりすぎだと思うし…


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