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□犬みたいな・・・
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「青峰っち〜」
「なんだよ」
「えへへっなんでもないっス」
あぁさっきから何回同じやり取りをしてんだろう・・・。いいかげんイライラしてきた。
あ?なんでイライラしてるかって?そんなの上の会話見てさっしろよ・・・。
まぁ、簡単に説明すると、黄瀬が俺のほっぺをつんつんしながら呼んで、俺が反応してなんだよって聞いてもなんでもないっていわれる。そんなやりとりがかれこれ1時間ぐらいつずいてる。
グラビア読んでんだから邪魔しないでほしい。なんて思ってたらまた、ほっぺをつつかれた。
「青峰っち〜」
「んだよっつかさっきからうぜえ」
「だって俺ひまなんスもん、かまってくださいっス!」
なんかこいつに尻尾と耳が見えるきがする。
かまってほしいとか、犬みてぇとか思ってためしに近くにあった小さい人形を投げてみた。
まぁ、取ってはこないだろうなと思ってグラビアに目を戻すと、俺とまいちゃんの間にさっきの人形がほうりこまれた。
その出来事におもわず
「マジで犬みてぇ」
とこぼすと
「人を犬扱いしないでほしいっス!!」
なんて頬を膨らます黄瀬を見て不覚にも可愛いとか思ってしまった自分がいた。
そんな自分をごまかすために、もう一度なげてみた。すると、その人形にバッと振り返り人形のもとへ小走りで向かい、さすがに咥えはしなかったが手にとりもってきた。
「やっぱ犬じゃねぇか」
すると、はっとして違うっスこれは反射的になんて手をぶんぶんしながら言ってくる黄せを、引き寄せ腕の中に閉じ込め、自分の上にすわらせると
「わーいっ」
なんていって足をばたつかせる黄瀬をキスでなだめたら
「大好きっす」
とか言って首にまとわりついてきた。
そんなことをしているうちにさっきまでのイライラが嘘のように消えていた。

まぁこんなオフをすごすのもたまにはありだなと思った1日だった。

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