①
□08.03.30.
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なんで
なんで泣いているんだろう
訳が分からない
どうして、どうして俺は泣いている？
いつも通り、いつも通りジャンプ読んで糖分摂取してあいつらと馬鹿やって愛しいソイツを送り出そうと玄関に立った途端、涙が頬を伝った
泣いたのは俺なのに多分俺が一番びっくりしていたと思う
玄関で履き物を履いたソイツも突っ立って俺を真っ直ぐ見つめていた
やべぇ、なんでこんな泣いてんだよとか言って顔を左手で覆い隠したにも関わらず、涙は止まるどころか益々溢れ出した
激しい雨粒が降るかのように
ボロボロ、ボロボロと
しまいにゃあ声を出して泣き出した自分に驚きよりも疑問ばかりが頭を過ぎった
なんでなんでなんでなんでなんでなんで
もう世界には俺一人しかいないんじゃねぇかってくらいの寂しさが襲ってきてまだ泣き出してからそんな経った訳でもねぇのにこの時間が何年何十年何百年と感じられて
すると俺の髪を誰かが優しく撫でた
そして子供をあやす母親のように俺を抱きしめた
大丈夫だよ
私がいるよ
私はずっとあなたと一緒だからね
私だけはあなたと最期の時まで一緒にいるからね
側にいるからね
あぁ、俺今すっげーかっこわりーとか思ってるのに涙は量を増していって声もだんだん掠れてきて
ゆっくりと抱きしめ返したらもっと強い力で抱きしめ返されてこいつにはかなわねーなと、ふと考えたりした
涙の出る理由を述べよ
(大切な人と一緒にいたいから流れ落ちるのではと僕達は答えを出した)