歴代の拍手たち。
□歴代拍手小話。
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うららかな春の昼下がり。
太陽の柔らかな陽射しを浴びながら、何とはなしに隣に腰掛けているブロリーに目を向けてみる。
思ったよりも柔らかい、癖のある黒髪。
たれ目がちな瞳は洞察力が鋭くて、微かな心境の変化も、いつも敏感に気付いてくれる。
整った顔は無表情だけど、時折見せる微笑や真剣な表情は、凄くかっこ良くて。
その腕に抱き締められる度、堪らなく幸せを感じて、心の底から安心する事が出来るんだ。
始めはただ、放っておけなくて。
ふとした時に見せる優しさが嬉しくて。
気が付けば、傍にいる事が当たり前になっていて。
今ではもう―――ブロリーがいない生活なんて、考えられなくなっていた。
「やっぱり、好きだなぁ・・・」
笑みを零して呟けば、ブロリーがあたしに目を向ける。
何でもないと呟いて、ブロリーに凭れれば、さも当然のようにあたしを抱き寄せて、額に一つ、キスをくれた。
幸せを噛み締めながら、少しだけ体をずらしてブロリーに抱き付くと、あたしはそっと目を閉じた。
ほのぼのにするつもりが、ビミョーにバカップル風味に。