海に誓う

□第2話
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うん。
きっと聞き間違いだ。
どこに会って数秒の人に対して仲間になれっていうバカがいる?


「おい聞いてんのか?仲間になれよ!」


……ここにいましたー。
私が無視していると麦わらの男は何回も同じことを言ってきた。


「あんた頭大丈夫?なんで会ったばかりの人の仲間になんかならないといけないんだし」


「それは俺がお前のことを仲間にしたいと思ったからだ!」


……は?
答になってなくない?


「いやだから、なんで会ったばっかの私を仲間にしたいって思うのかってこと。わかる?」


「難しいことは分からん!取り敢えず仲間になれ!」


「ちょっとルフィ!何困らせてるのよ!それより早く逃げるわよ!」


「お前ら早くしろ!海軍が来たぞ!」


オレンジ髪の女と鼻の長い男が慌てた様子でこっちへやって来た。
どうやらこの麦わらの男の仲間のようだ。


「よし、お前も一緒に逃げるぞー!」


「は?ちょっと離せっ……⁉」


麦わらの男が私の腰を掴んだので私は逃げようとした。
そしたらなんと、彼の腕が伸びたのだ。


「あんた悪魔の実の能力者……!」


能力者といい、彼の性格といい、どうやら私は厄介な人に捕まってしまったようだ。



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「おーい!やっと見つけたぞ〜!」


彼につれられてきた場所は、人が少ない広場だった。
麦わら帽子の男が、ある集団に話しかけた。


「んや〜〜と会えた〜!麗しきレディよ〜〜〜」


「きもっ」


金髪の男が私を見ると勢いよく近づいて来た。
それがあまりにもキモかったので顔に蹴りを入れてやった。
ふと、奥の方にいる刀を3本持っている男が目に入った。
刀3本って、どこかで聞いたことがある……
それとこの麦わらの男も見覚えがあるような……


「………もしかしてあんたたち、麦わらのルフィと海賊狩りのゾロ?」


「なんだ?オレたちを知ってんのか?」


やっぱり…
どおりで見たことがある顔だったんだ…


「…で、麦わらのルフィさん。私をここまで連れて来て一体何のようなわけ?」


「だから、オレの仲間になれって!」


またか。
もうこの言葉何回目だ。


「断る」


「何でだよ!」


「何でって普通に考えたらわかるでしょ」


「わからん!」


あ、ダメだ。
これはめんどくさい。


「とにかく、私忙しいから。さようなら」


「じゃあ、これは貰っておくわね」


このままここに居たらラチがあかないと思い、立ち去ろうとすると黒髮の女が呼び止めた。
そして、彼女の手にあった物は……


「なっ!いつそれを……!返せ!」


「仲間になってくれるならいいわよ」


「お、ロビンナイス!」


麦わらのルフィが親指を立てる。
彼女が持っていたのは羅神玉の欠片。
いつ取られたのか全然わからなかった。
私はこれでも気配には敏感な方なのに……


「これって、羅神玉の欠片でしょ?」


「あんた欠片をことを知ってんの?」


何故欠片の事がこんなにも知れ渡っているのだろうか。
でも今はそんな事を考えている暇はない。


「仲間にはならない。返してくれないなら力尽くで……」



「いたぞー!」


欠片を奪いに行こうとしたその時、後ろから声が聞こえた。
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