信じるもの

□第一話
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ジリリリリ!


「うるさ……」


大きな目覚ましの音を消すため、ベットから起き上がった。

ベットの近くに置いてある目覚ましの音を止め、近くの窓のカーテンを開ける。

外からの太陽の光で段々と目が覚めてきた。

暫くボーッとしていると、今日が何の日か思い出した。


「やばっ!今日卒業テストじゃん!」


時計を見ると急がないと遅刻する時間。

さすがに今日は遅刻はまずいと思い、急いで準備する。

準備が終わるとふとある写真が目に入った。

机の上にある写真を手に取る。

そこには私と私の両親が写っている。

そしてさっきの夢が頭に流れてきた。

私の一族が消えてからもう2年か……


「……行ってきます。」


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「セーフ‼」


アカデミーまで走ってきた勢いで扉を開けた。

どうやら担任であるイルカ先生はまだのようだった。

みんなの注目を受けながら、ある人物を探す。


「ヒナタおっはよー」


探していた人を見つけた私は、その人の横に座る。


「お、おはよう、名前ちゃん……ギリギリだったね。」


私の数少ない友達のヒナタ。

今日もとっても可愛いです。


「ほんとにさ。おかげで朝から全力疾走だし。」


「間に合ってよかったね。今日はテストだし……」


「あぁー嫌だなー……めんどくさい」


これからのことを考えると嫌になり、顔を机に伏せる。


「とかいってどーせ余裕なんだろ?」


頭の上からダルそーな声が聞こえた。

顔を上げなくても誰だかわかるけど一応見る。


「やっぱりシカマルかー……あ!チョウジおはよう!お菓子ちょーだい」


「おはよー。名前ならいいよ」


そこにいたのは思った通りのシカマルとチョウジがいた。

チョウジからもらったお菓子を食べてると横から、なんで俺はテキトーなんだよめんどくせーとか言ってるけど気にしない気にしない。


「席に着けー!」


イルカ先生が入ってきた。

先生が話している間にチョウジから貰ったお菓子を隠れて食べまくる。

横でヒナタは私と先生を交互に見ながらハラハラしてて可愛いけど、シカマルなんかため息つきやがった。

可愛くねーの。

あ、勿論チョウジもお菓子食べてるよ?


「で……卒業試験は分身の術にする。
呼ばれた者は1人ずつ隣の教室にくるように」


「やば、喉乾いた。ヒナタお水持ってない?」


「名字名前!お前からだ!」


どうやらお菓子食べていたのバレてたっぽく、さらにはお水ちょーだいって言ったのがダメだったみたい。

怒られて1番にされられた。


「最悪」


「頑張って… 名前ちゃん 」


「名前なら大丈夫だよ」


「ま、自業自得ってやつだな」


シカマルの足を思いっきり踏んづけて、ヒナタとチョウジに行ってくるーと言って教室を出た。

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「では、始めてくれ」

「はーい」

試験監督はイルカ先生とミズキ先生だ。

イルカ先生まだ怒ってるっぽいけどちゃんとすれば大丈夫っしょ。


「分身の術!」


ボボン!

横に3人の分身が出てきた。


「よし、合格だ!」


イルカ先生はそう言って額当てをくれた。


「どーもでーす。」


「まったく、心配したんだぞ。名前には緊張感がないし、さっきだってずーっと食べてて話聞いてるのかどうか分からないし……」


「あはは……」


「まぁ、おめでとう。
これからも頑張るように。」


「ありがと、先生。」
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