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□貴方をからかわせて頂きます。
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煌帝国帝都内ーーー



「ふわぁ〜…」

すっかり春だ…
このポカポカは一体どんな魔法なのか…
こうも人間の体の動きを鈍くし…思考さえ…
そしてこの睡魔……勝てる気が……zzz





名無しさんはこの暖かい春の陽気のなか
太陽のひかりをさんさんと浴びながら木の上で
うたた寝をしていた






このまどろみのなかで
ゆたゆた寝るのがまたいいんだよなぁ…

もー今日は仕事しn「名無しさんーーー!!!」え〜〜…






ーーー…う〜ん、この声は明らかに我が君である白龍様だなぁ〜
また私なんかしたか?

いや、昨日の仕事も今日の仕事ももう終わらせてあるし、
怒らせるような要因は……あ、



あー、そーいえば昨日鍛錬に付き合えって
言われてたよーな…
確か…今日の朝のだったか?



うっわ、どうしよ
今昼頃じゃないか……うわーやっちまったなー

絶対にこれ半泣きだよ、半泣きで私の事探してるよ…
白龍様は泣き虫だからなぁー
「名無しさんーーーーー!!!!!本当に何処だ!!!出て来い!!!!」











はい、
これは泣きとかそんな可愛いレベルじゃなくて憤慨なさってますね、

あーもう諦めて怒られっかな


はぁ…と名無しさんは軽いため息をついてから

「白龍様ぁ〜!すみません!名無しさんはここにおります!」

スタッと軽い足取りで木の上からおりる

急に現れた名無しさんに軽く動揺しながらも


「な!そんなところにいたのか名無しさん!!
今日の鍛錬を忘れていたのか!?」

「あはははー、本当に申し訳ありません白龍様
すっかりぽっかりきっちりくっきり頭から抜け落ちていました
深く深く反省しております!」


「お前…ぜんっぜん反省してないだろ!?」

プルプルと怒りに体を震わせている白龍に対して
名無しさんはニコニコと笑いながら

「いえいえ、まっさか!
我が君である白龍様に対してそんな!
この名無しさん、深く反省しております!
そのお詫びに今すぐにお手合わせ致しましょう?」

「っ……、まぁいい…
では行くぞ」


ね?っと首をかしげてきた名無しさんに
白龍はまだ納得がいかないのかムッとした顔のまま鍛錬場へと向かった















ーーー鍛錬場


「はーい、一本取りました
私の勝ちですね、はい!
じゃあ気を取り直してもう一度行きますよ〜!」

「ちょ、ちょっとまて…!もう連続で50本はやってるぞ!?」



汗ダクダクにあり息を荒くしている白龍

それに対し




「なぁに言ってるんですか?
まだ半分もいってないじゃないですか!
疲れちゃったんですか?女子相手に?」




名無しさんはいつもと変わらぬ涼しい顔でへらへらと白龍と対峙していた



「……っ……くっ……!!!!」







あ、これはちょっとマズいかも







「は、白龍様?
少々言葉がすぎましたね、申し訳ありません;;;
向こうで休憩を取りましょう?」






「…っさい……!」


「はい?」


「うるさーーーい!!!
いつもいつも昼寝昼寝昼寝で怠けてる癖に
強いとか卑怯だろぉぉおおぉぉ〜〜!!!
今日こそ!
今日こそ勝てると思ったのにぃいいぃぃ〜〜!!!!!
うわぁぁぁあぁああぁ〜〜〜!!!!」






あ〜っちゃ〜…
どーしましょ、





「い、いや!白龍様は本当にお強くなられました!!
今日は私も一本とられるかと思いましたよ?
危なく気を使ってしまうところでしたし!」


泣き出してしまった白龍に一生懸命フォローを入れようとする名無しさんなのだがそれがいけなかった






「なんだよぉぉおぉお〜〜〜、
しかもまだ全然本気出してなかったのかよぉぉおぉお〜〜〜
うわぁぁあぁああぁ!!!!!


なんでだ!?!?
なんで勝てないんだよ、ちくしょぉおぉおお!!!!!!」


「あ!は、白龍様!!!
ちょ、我が君ぃぃいいぃぃ!!??」





白龍は号泣しながら全力で何処かに逃亡してしまった





この場合従者である名無しさんは
白龍を追いかけていかなくてはならないのだが長年の従者経験から
白龍の場合は癇癪を起こした時白龍が落ち着くまではそっとしておくのが一番だと
名無しさんは知っていた





それと











「はぁ…
白龍様また泣いてしまって……


まったく………










なんて可愛らしい……/////
なんて可愛らしい我が君なのか…///」







名無しさんは少々変態であった
 

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