戦の世から、こんにちは。
□第二話
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「おはよう、なまえちゃん。」
「…………あぁぁっ!!!
おっ…おはようございます……!!!!さ…昨晩は……突然号泣した上、眠ってしまって……申し訳ございませんでした……。」
私が寝巻を整え正座し頭を下げると、彼は笑った。
「あははっ…そんな畏まらなくていいのに。僕たちは、もう仲間なんだよ?」
「え、……仲間…ですか……。」
「え?あ、もしかして、徳川の組織の奴等と仲間になるのは嫌だった?」
「い…いえっ……そんなことはありません…。
そうでなくて…ッ……。私たちの世では、仲間という言葉は形だけのものでした。
自分が不利になれば、簡単に裏切る。
自分が勝てればそれでいい。そんな人達ばかりでした……。
だから…なんだか嬉しくて……。」
「…そっか。ねぇ、なまえちゃん。」
「…?はい。」
「敬語やめてよね。」
「え?」
「なんか、敬語で喋られるの嫌なんだよね。それから僕のことは、総司って呼んでよ。」
「え…でも、よろしいのですか…?」
「うん、もちろん。なんか、きみの敬語ってすごく堅苦しいから。」
「…わかった。よろしくね、総司さん。」
「…あくまでも、さん付けなんだね?」
「よ…呼び捨ては駄目だと思って…。」
「…まぁいいや。さ、なまえちゃん!ご飯食べに行くよ?」
「えっ…!?あ…うん!」
絆は深まるんじゃなくて、深めるものだと思った瞬間。