えくそ本文2
□ドッキリ?
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トイレに行って、帰って来たら
ヒョンがさっきまでいた反対側の席からオレの席へ移動していた。
「??スホヒョン?」
「ジョンイナおいで」
素直に呼ばれたので、スホヒョンの隣、
さっきまで座っていた座布団に座った。
「なんですか?」
「これ」
「え?なんですか?」
「バレンタイン」
「は?」
スホヒョンから渡された箱。
振って見ればカタカタ音がした。(振っちゃダメ!って怒られたけど)
「今日バレンタインでしょ」
「そうですっけ…」
そうか今日バレンタインか…。
ん?バレンタインって女の人が好きな男の人にチョコを渡す日じゃなかったけ??
「…え?なんで??」
「なんでって…」
照れる様に鼻の頭を掻くスホヒョン。
?マークしか浮かばなくて首を傾げていると、手をキュと握られて、男のオレでもドキンとするような顔で…告白された。
「え?なん、て…」
「好きだよ」
「え、?え…っと、え?スホヒョン…?」
「ジョンイナが好きって言ってるの」
握り直された手からスホヒョンの温もりが伝わって、身体中の熱がオレの顔に集まったみたいに顔が熱い。
「な、なに言って…ド、ドッキリ?やめてよ…そうゆうの…」
そうだ!ドッキリだ!カメラとかどっかにあるんでしょ!?
キョロキョロ探すけど、見当たらない…
…隠すの上手いな…
「そんなわけないでしょ」
クスリと笑いながら赤くなった頬を撫でられて、さらに赤くなった気がする。
急に笑っていた目が真剣な目に変わって、スホヒョンが目の前いっぱいに広がった…と思ったら、唇になにか重なった。
ポカン、としてると
スホヒョンが、こんな事ドッキリでもしないよ?って今度はしっかりとキスしてきた。
そう、キス。
オレ、スホヒョンにキスされてる?
「んっ、」
「…わかった?」
「わ、わかった?って…」
なにが?
スホヒョンがオレを好きだって、…事?
え?スホヒョンがオレの事好きなの?!
なんで?っていうか本当に?
確かにカメラあったらキ、キス出来ないよな…
「ほ、ほんとう、に…?」
「こんなウソつかないよ」
頬にチュ、ってポポして身体を寄せてくる。
「ポポしないでよ!」
「イヤだった?」
「イヤとかそうゆうんじゃなくて、」
「じゃぁ、キスしたいんだけど。イイ?」
「き、聞かないでよ!」
じゃぁ、する。
ってニヤってしたスホヒョンに嫌な予感しかしなくて、逃げようと思ったら身体と頭をガシリと抑えられて、さっきの触れるだけのキスじゃない、ガッツリな大人のキスをされた。
「んんっ、んぁっ…ふっ、ぁふ、」
「ねぇ、箱開けてよ」
「ふぁっ、…は、こ?」
さっきスホヒョンから貰ったあのバレンタインの?っていうか、なんで今?
キスしてたのに……って、キスしていたいみたいじゃん!!
スホヒョンを押し退けて、恥ずかしさを隠すように箱に包まれている包装紙をベリベリと剥がす。
細長い箱にはチョコとカード。
「カード見てみて?」
言われるままにカードを開けば、
キレイな字で『恋人になって』
身体中の熱という熱が顔に集まってくる。
スホヒョンがまた身体を寄せてくるのがわかったけど、動けない。
あぁ、またキスされるのかな…
「返事は?」
「え、あ、の…」
「まぁ、ホワイトデーまで待つからその時聞かせて」
「え?え、ちょ」
元々座っていた場所に戻って、まだ残っている料理に手を付けはじめた。
「ほら、ジョンイナ冷めちゃったけど美味しいよ?」
「う、はぁ」
スホヒョンについて行けない。
ホワイトデーまで待つだって?こんなに人の心を掻き回しておいて!!
「デザート食べる?…あ、それともチョコ味のキスでもする?」
「!!!!!!」
ここで返事を返してやろう!と出かけた言葉を遮られて結局はホワイトデーに持越しになった。
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