2ぴーえむ
□眠れない夜は *
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「クンヒョ〜ン!」
自分の時間だって持ちたいだろうに、オレが呼べばニコニコと来てくれる。
「どうしたの〜?」
そんなクンヒョンは、オレにとっては天使のような人だ。
「チャンソナ?どうしたの?」
ヒョンが撫でてくれる手が大好きです。
あ、他の部分も大好きだけど!
「えへへ、呼んだだけ〜」
他のヒョンたちにこんな事したらフルボッコだけど、天使ニックンヒョンはそんな事しない。
「もぅ〜」
可愛いニコニコ顔でギュウギュウ、抱きしめてくれる。
んで、そんな光景をキッチンの陰から覗いてるのがテギョンヒョン。
ドラマみたいに、タオルを噛みちぎらんばかりに咥えてる…こわっ!!
「あ、チャンソナ。ボクお菓子貰ったんだよ〜食べない?」
「わぁい!食べます〜」
「じゃぁ、待ってて。取ってくるね」
クンヒョンが部屋に向かった瞬間。
キッチンの陰から出てきて、オレのTシャツの襟を掴んで凄んで来る。
「チャンソナ…」
「なんすか?」
「この野郎…可愛こぶりやがって」
「だってマンネですも〜ん」
「かー!その顔ムカつくー!」
テギョンヒョンにガクガク揺さぶられていると、トタトタと戻ってきたクンヒョンがキョトンとしてる。
「テギョナ?なにしてるの?…ケンカ?」
クンヒョンの眉間にシワが寄ったのが見えたんだろう。バッ!と離れたテギョンヒョンは、「じゃれてたの〜!」と肩を組んできた。ワザとらしい…。
でも、こんなにワザとらしくても我らが天使は騙される。
「なぁんだ!もぅビックリしたよ〜」
テギョンも食べる〜?ってお菓子を置いて、コーヒーを入れに行っちゃった。…クンヒョン早く帰ってきて!隣のゴリラみたいな人から視線が突き刺さってるから!!
「…命拾いしたな…」
「ちょ、ヤ〇ザみたいな事言わないで下さいよ」
「ふん!オレが居なくなってもクンに手出すなよ!!」
人の頭をぐしゃぐしゃにしてソファーから立ち上がったテギョンヒョンにクンヒョンが来て、あれ?ってなってる。
「テギョナ、コーヒーは?」
「ゴメンなクン。オレ出掛けるんだよ」
「そうなの?コーヒー入れちゃったのに」
「チャンソナが飲むよ」
ボクコーヒー2杯も飲んだら夜眠れなくなっちゃうよ。…あ、クンヒョンに付き合って貰おうかなぁ…ってニヤニヤしてたら、テギョンヒョンがクンヒョンの後ろから睨んできた。
もう、さっさと出掛ければいいのに。
「いってらしゃぁい…ねぇ、チャンソナ本当に飲む?飲める?夜眠れなくならない?」
「うん、寝れなくなっちゃうかも…」
「だよねぇ…」
「ヒョンが、」
「ん?」
マグカップを置いてこちらを向いたクンヒョンの手をキュと握ると、キュっと握り返してくれる。
「一緒にいてくれるなら、飲むよ」
「ん?眠れないなら一緒にいるよ」
意味わかってないんだろうな。
でも、言ったなら実行して貰おうかな。
「ほんと?じゃぁボク飲む〜」
「お菓子も食べてね」
ニコニコしてられるのも、今のうちだからね…ヒョン。
「ふ、…あぁん…チャンソナ…んっ、」
「ヒョン、ボクまだ眠くないから付き合ってね」
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