いんぴに4

□ロイヤルヴィラ@
1ページ/1ページ




ソンギュにヒョンとルームシェアする部屋が決まったって連絡すれば、「じゃぁ引っ越し祝いしよう」っていうから、部屋に招待した。



「え、…だ、だれこの人?!う、浮気?!」


サイテー!!って目で見てくるソンギュ。そりゃそうだよね。

こんなハッキリと見えたら、幽霊だなんて思わないよな…


「この人、人っていうか…、まぁ、幽霊」

「は、はぁ!?んなわけないだろ、こんなにはっきりしてんのに?!」

「はぁ…ほら、おばさん特技見せてやって」

『(別に特技じゃないのに)』


スゥっと消えたおばさんに顔が青くなるソンギュ。そう思えばすぐに赤くなって、涙目で睨んできた。


「こ、こんなマジックみたいな事までして…別れたいなら別れたいって言えばいいだろ!」


あー…ネガティブな子だと思ってはいたけど、そこまで展開させるとは…さすがソンギュ。


「なに、オレがなにしたっていうのさ!今日だって引っ越し祝いにご飯作ってきたのにっ!」


怒ると言いたい事止まらなくなるのも、どうにかしないとなー。だんだん今の状況と関係ない事に怒り始めてるし。


「この前だって、オレがちょっと遅れたくらいで怒りだして、浮気してんの?とか言ってきたくせに」

「ちょっと残業手伝って来ただけなのに、浮気とかって、ジンギは仕事してないからそうゆう事、」

「ソンギュ、」


オレが少し大きい声を発したらビクリと揺れた身体。本当かわいいなぁ。


「…仕事忙しくてメール返せないから?」

「へ?」

「電話とかたまに寝ちゃって取れないから?」

「ソンギュ…」


ポロポロ泣き出したソンギュを抱き締めて、
目じりにキスしてもいつもみたいに、恥ずかしそうに笑わない。こりゃぁ相当まいってるな…


「うっ、…別れたいなら、優しくしないでよ…ぐすっ」

「ソンギュは別れたいの?」

「いやだ…けどっ、」


ぎゅうっと抱き着いてきたソンギュを抱き返して、唇にチュっとキスすればさらに泣き出した。もぉ、どうすればいいのさ。









『えー私のせいですか?』






*******







「本当に幽霊なの……?」


ようやく落ち着いたソンギュにゆっくりちゃんと説明して、納得したようだ…よな?
今はクローゼットにいるおばさんをオレの背中に隠れながらも、ジーっと見つめてる。


「なんか未練があるみたいで、ね?」

『はい…スイマセン。ここ居心地がよくて…』

「……そう、なんですか……」


顔を近づけて来たソンギュにキスしたいのかな?ってキスしようとしたら怒られた。
なんだ、耳打ちか。


「ねぇ、」

「なに?」

「あの人、ジンギに憑いてんの?」

「え?…っていうか部屋?クローゼット」

「…ジンギを見る目怪しくない?っていうかあのセクシーな服なんなの」

「なに嫉妬?」

「バカ!心配してるのに…」

「そんなに心配しなくても大丈夫だよ。あの人無害っぽいし、ヒョンもいるし」

「そうかなぁ…」


心配性なソンギュを安心させる為に、これは一肌脱ぐしかないかな。


「ちょ、ジンギ?!」

「んー?」

「な、なにしてっ…やぁっ、んぁ、ダメだって…」

「なんで?」

「だ、って…ぁっ、あの人見てっ、」


チラリと後ろを向けば、身を乗り出してガン見してるおばさんと目があった。


「…ちょっとどっか行っててよ」

『…はぁい』


スゥーっと消えた。よしこれでOKだろ。


「扉勝手にしまった……」

「はい。こっちに集中してね。ヒョンいないし、久しぶりだもんね…可愛がってあげるから」

「ふぁっ、ジ、ジンギっ…ぁっ、」












『と、いいつつ隙間から見る私』



.

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ