いんぴに4
□ロイヤルヴィラA
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「おじゃましまぁーす」
『おぉ!ソンギュくん!いらっしゃい』
「お兄さんこんにちは。これお土産です」
『おぉー!ケーキ!ありがとう!!あぁ、でもオレは後で食べるから取っておいてくれ!』
「お兄さんお出かけですか?」
「ヒョンはアルバイトの面接に行って来るんだって」
お兄さんはバタバタと準備して、ジャージのまま面接に行ってしまった。ジャージのままは、ダメなんじゃぁ…
っていうか、…幽霊さんまだいるんだ…
「ジンギ、まだ幽霊さんいるんだね」
「うん。色々役に立つから夏は一緒に暮らす事にしたんだ」
「そう、なの(役立つって??)」
「おばさん、これ冷やしといて。ケーキ喰うなよ」
『はぁい』
「???」
開いていたクローゼットを閉めて、さっきより密着して隣に座って来る。
「ジンギ?」
「邪魔者もいないし、涼しいし…ソンギュ…」
「え、ちょ、ケ、ケーキ食べよう?!」
「大丈夫おばさんの近く置いて置くと冷えるから」
「なにそれ、どんな機能?!」
冷たいフローリングにゆっくり押し倒されて、肌が粟立った。
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「うっ、寒い…」
「寒い?床に寝て冷えたかな?」
この部屋冷房ききすぎじゃない?
っていうかエアコンないのにどこから冷気が?
「おばさーん。ちょっと下げて?」
『はぁい(今日もエロかった…)』
「え、」
「ん?」
暖かいコーヒーを持って来てくれたジンギに思い切って聞いてみた。
「あの、もしかして幽霊さんが冷気を…?」
「うん。涼しいでしょう?朝も決まった時間に起こしてくれるし。夏の間は一緒に暮らす事にしたんだ」
「へ、へぇ…(なんて人たちなんだこの兄弟)」
『ただいまー!』
「あ、ヒョンお帰り。ケーキ食べる?ソンギュも食べよう。動いたから糖分取りたいだろ?」
ニヤリと笑うジンギの肩を叩きながら、クローゼットに向かうジンギ。
そういえば幽霊さんにケーキ渡してたな…まさか…
「おぉ、冷えてる。冷えてる。あ、ソンギュ優しいなおばさんの分まで買って来たのか」
『ありがとうございます』
「いや…冷蔵庫変わりなんだ…」
『わぁ、美味しいです!』
「どうも、あはは、は…」
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