いんぴに4
□お願いしますって言えたら*
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「ソンギュヒョン、ダメ?」
「ダメ…待って…」
待って。って…何分このままでいると思ってんすか。ボクの息子結構可哀想。
ソンギュヒョンが誘ってきて、「今日はオレがヤる!」っていうから、嬉々としてまかせてたんだけど…。
*******
今日の食事当番&後片づけはボク。
食事当番はボクだけど、後片付けはうひょにヒョンだったのに「みんなでジャンケンしよう!」って言い出して負けちゃったボク。
ついてない。
「はぁ」
ため息つきながら食器を洗い終わって、手を拭いていると背中に暖かさと腰に回った腕。
「お疲れ」
「ソンギュヒョン」
ボクの手を擦って労ってくれるけど、なら手伝ってくれたらよかったのに。
「えーだって、風呂入ってたんだもん」
「え!もう入ったんですか!…一緒に入りたかったのに」
ソンギュヒョンとお風呂に入るのは、ほぼ毎日の事。仕事ですれ違っていない時以外は、時間を作って一緒に入って話したり、相談しあったりしてた。…たまにエッチな事しちゃうけど。
「あの、えっとソンジョン」
さっきまで流れるような口ぶりから、しどろもどろになってボクの背中に顔を埋めてる。
「ヒョン?」
シンクを背にソンギュヒョンに向き合えば、なぜかウルウルしてる目でボクを見上げてくる…なんですか…誘ってんですか?まさかね。
「ソ、ソンジョン…部屋に来て?」
「え、あ…はい」
手を引かれてソンギュヒョンと一緒に部屋に向かえば、カギを閉めたヒョンに抱き締められた。
「え?ヒョン?え、あ、ちょ、」
抱き着きながらそのまま歩かれて、後ろ向きだったボクはベッドに倒れ込んで思い切り壁に頭を打ち付けた。
「いったぁ、ヒョン?な、」
暗闇でもわかる濡れた目に息が詰まっていると、唇を奪われた。
わぁ〜…ソンギュヒョンからキスされるとか久しぶり。っていうか行為自体が久しぶり。
やっぱりソンギュヒョン誘ってたんだ。
んふふ、シたくて我慢出来なかったんだ…嬉しいなぁ…
「んっ、はぁ…ソンジョナ、シたくないの」
心ココにあらずだったボクがわかったのだろう。唇を離してムッとしているヒョンに笑えば、あっけなく離れた身体にあれ?怒っちゃったかな?でもヒョンのモノ結構大きくなってたけど…って考えてたらクローゼットを漁っていたヒョンは何かを持ってまた乗り上げてきた。
「…お前、罰としてコレな」
「リボン?あ、それボクがプレゼントした包装紙に付いてたリボンですか?わぁ、取っておいてくれたんですね!嬉しいなぁ」
「ち、違うし!たまたま何かに使えるなぁって取っておいたんだ!」
もう黙れ。って両手首を縛られた。
…SM?やばい、未知の体験にドキドキしてきた。
「お前、今SMとか思った?違うから。お前オレに手出しちゃダメだからな!」
「えー」
「絶対手、出すなよ!」
って、言うのはいつの話だったかなぁ
30分くらい前?
服を寛げられて、フェラしてくれてお風呂で自分で解してきた(想像だけでちょっとイキそうになった)中に入れられた。
ゆっくりゆっくり入ってくるヒョン。
あー…これも中々イイかも。
「あ、はっ、んんっ、」
気持ちよさそうにしているけど、単調なソレでイク事は出来ないみたい。
眉間にシワを寄せてプルプル震えている。
それでも頑張って自分でイイ所に当ててビクビクと身体を震わしてるけど、やっぱり違うみたい。
「ソン、ジョナ」
「なんですか?」
「……」
「ヒョン、早く動いて下さいよ。ボク辛いです」
「……」
目で訴えかけてくるけど、知らんぷり。
だってヒョンが「動くな」って言ったんでしょ?ボクは言いつけ守る可愛いマンネですよ。
「…う、うごいて…」
「えー、ヒョンが動くなって言ったじゃないですか。もう少し頑張って下さいよ」
「うぁっ、もぉ、むり、」
急ぐようにボクの両手のリボンをスルスル解いて抱き着いてきた。
ほんと、自分で言ったクセに。んふふ。
「ヒョン、」
顔を上げさせてボクもヒョンへお返し。
結構動くなってご命令辛かったんですからね。
「ねぇ、『お願いします』って言って下さいよ」
「はぁ?!な、言うかっ」
「じゃぁ、ボク動きません」
「…ソンジョナ、」
「……」
「…ね、お、お願い」
「します」
「うぅっ…」
相当恥ずかしいのだろう。
首に顔を埋めて微かに聞こえた声に、中に入っている自身が大きくなるのがわかる。
ボクの身体って単純。
身体を起こしてソンギュヒョンをベッドへ押し倒して、微笑めばこの後の快楽にトロンとする目に口角が上がってしまった。
「ヒョン、気持ちよくさせてあげますね」