びぃくす

□可愛い酔っ払い*
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「はぁ、もう1時だよー…」


テグンが舞台終わりの打ち上げに行って来ると連絡が来て、かれこれ3時間。


『何時に帰るかわかんないから、寝てて』


わかった!と返事しておいたけど、心配で起きて待ってたんだけどさすがに眠たくなってきたよー…


「寝ちゃうぞぉー」


ソファーに寝転がって目を瞑っていると、ガチャリと玄関が開いた音。
すばやく起き上がって行けば、玄関先に転がる黒い塊。


「テグナー!お帰り!もぉ、こんな所で寝ちゃダメだよー」


ゆさゆさ揺さぶると薄ら目を開けて、ジッと見ている。オレが誰かを確認しているみたい。


「テグナーおはよう。ハギョナだよー?」


お帰りって頬っぺたにキスしてあげれば、ふにゃぁと笑って抱き着いてきたのにマジでビックリした。


「テ、テグナ?!!」


抱き着かれる事なんて、エッチしてる時位だからいきなりの事にパニックってしまう。

オレのパニックをよそにオデコをグリグリと擦り付けて「はぎょなぁー、はぎょなぁー」って言ってるテグナ…どうしよう!!めちゃくちゃ可愛い!!!

思わずここで襲ってしまいそうになったけど、相手は酔っ払いだと思いだし、なんとか理性を抑えてテグナをズルズル引っ張って部屋に連れて行った。


「はぎょなぁー、」

「なぁにー?はい、バンザーイ」


雑念を消してパジャマ着せてさっさと寝かせようと、ジャケットを脱がしてシャツのボタンを外しているとその手を掴まれた。


「テグナ?どうしたの?もしかして、気持ち悪い?」

「…はぎょな」

「なぁに?」

「えっちするの?」

「ぶふぁっ!!は、はぁ?!」


小首を傾げて「しないの?」って言ってる…
え、なにこれ…夢じゃないよね…
あ!そうだったテグナ酔っぱらってるんだった…。くそぅ、なんて可愛いんだ…っ!!


「し、しないよぉ」

「しないの?」

「しないの。もう寝るの」


酔っ払い相手に出来るか!と理性を押し込めて震える手でシャツを脱がしていると、強い力でベッドに押し付けられてそのままキスされた。


「…テグナ?」

「やなの?」

「え?」

「えっちするの、やなの?」

「ややや、やじゃないけど!」

「じゃ、しようよ」

「や、その嬉しいけど!あのね!テグナ酔っぱらってるから…」


もったいないけど、肩を押しやって距離を離せば泣きそうな顔になるテグン。


「あー…泣かないで?」


抱き締めて頬っぺたにキスしてやると、グスグス泣き出しちゃった。あー!もう!こんなふにゃふにゃで可愛いんだもん!
絶対手加減出来ないから、シたくなかったのに!
明日文句言っても知らないからね!ってベッドに押し倒し返したら


「テグナっ、……あれ?」


さっきまでグスグス泣いてたクセに、目を瞑っていて…スヤスヤ眠っていた…。


「えー…」


折角ヤろうと決心したのになぁ…

まぁ、スヤスヤ眠る顔が可愛いから今日はこのまま寝かせてあげるけど、今度やったら寝てても泣いても止めないからね!!


「んっ、…はぎょなぁー…」

「んもぉ!…生殺しだよぉ」


擦り寄ってきた身体を抱き締めて、頭にキスをして眠れそうにないけど一応瞼を閉じた。


「はぁ、オレっていい彼氏…」







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