えくそ本文
□04.懐かしむ
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【04.懐かしむ】
「ジョンイナももう19歳かぁ〜」
はじめて会った時は、まだ14歳だった。
思春期真っ只中だったジョンイナと仲良くなるのは、大変だった。
ただでさえ再婚ってストレスもあるのに、
かまいたがりの兄貴が出来たっていうのは、更にストレスだったろうなぁ
威嚇する猫のようだったジョンイナも今では、同じベッドで寝れるまでに懐いた。
ジョンイナの髪を撫で付けながら、懐かしんでいるとモゾモゾ動いてすり寄ってきた。
「ん、ヒョン…?」
「あれ起こしちゃった?」
ん〜とか、む〜とか、唸りながらオレの肩にまさに猫のように頭を擦り付けていい場所を見つけたのだろう。
ふにゃぁ、って笑ってまたスヤスヤ寝始めた。
「ふふ、」
5年前のオレだったら、こんな状況パニックになっていただろうな…。
ジョンイナが起きないように抱きなおして、
オレも目を瞑った。
出来れば今日見る夢は、5年前のジョンイナがどんどんオレに懐いてくる夢を希望するなぁ。
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「ジョンイナ、こちらがお兄ちゃんになるスホくんだよ」
「ジョンイナくんはもうすぐ高校受験だからお勉強みてあげてね、スホ」
「ヨロシクね!!」
「……よろしく……」