えくそ4
□遅すぎた初恋
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*お薬ちょーだい設定
「ジョンイナ、ジョンイナ〜?あ、クリス〜ジョンイナ見なかった?」
「…見てないぞ〜」
「もぉどこ行ったんだろー!ジョンイナ〜」
「はぁ、…行ったぞ」
その声にようやく試着室から出た。
試着室は足元が見えるから、バレないか心配だったけどバレなかったみたい。あいつ武術とかしてるクセに鈍いから…そう鈍い!!!!
「はぁぁぁ…」
「お疲れ」
労うように肩を叩くクリスヒョンを見上げるて、もう一度ため息を吐く。
タオ以外のメンバーはすぐに気づいたっていうのに、なんで本人が気付かないの?
鈍いにもほどがあるんじゃないの?!!
「タオはまだ恋もした事ないんじゃないか?」
「うそだぁ…だってあっちで付き合ってた彼女いたでしょ?」
「付き合ってるからって、恋してたとは限らないだろ?」
「…じゃぁなんで付き合ってたのさ」
「そりゃ、セッ」
「わぁぁぁ!!!!いい!言わなくていい!!」
そうか?と頭をポリポリ掻くクリスヒョンの隣に座った。
「ジョンイナは、タオがイヤか?」
「イ、イヤじゃないんだけど…」
「けど?」
「だって、タオ気づいてもいないクセに、キ、キスとかして来るしっ!」
「あー、うん。何回か見た」
「え!見たの!!?////」
「見られたくなかったらキッチンとかリビングでするな」
「あ、あれは!タオがいきなりして来るの!」
キッチンにリビングに脱衣所に練習室でだって!!いつの間にかふたりっきりになってて、タオに「ジョンイナ」って呼ばれて顔を上げるとキスされるっていう流れが出来てた。
オレも抵抗はするけど、勝てるハズもなくタオが満足するまでそれは続く。終わった後は渾身のケリを入れるんだけど…。
「あー!!ジョンイナいるじゃん!どこにいたの?なんで顔赤いの?クリスなんかしたんでしょ!」
「なにもしてないよ」
タオにギャァギャァ詰め寄られながらも顔色ひとつ変えずに立ちあがって「頑張れ」ってオレの肩を叩いて楽屋から出て行っちゃった。
え、ヒョン待って!ひとりに(タオもいるけど)しないで!!!
「…ジョンイナ、クリスとなにしてたの」
「なにって…話してただけだよ」
「なんの話してたらこんなに顔赤くなるの?」
プニッと摘ままれた頬にまた熱が集中するのがわかる。「お前の話だよ」だなんて言ったらなんて言うのかな。っていうか、お前なんで気付かないの。オレはこんなに好きになっちゃってるのに…
自分の気持ちにも気付けない鈍いこいつが気付くのは、いつになるんだろうか。
それともオレが言っちゃえばいいのか?
「ジョンイナ?」
恥ずかしさ耐えて、真っ直ぐタオを見つめてゆっくり息を吐いた。
「タオ、オレ…」
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ルハ「やぁーっと、くっついた」
ベク「あはは、タオ顔真っ赤ー」
ギョ「よかった。よかったぁ」
チャ「え、あれ、マズイんじゃないの?」
チェ「ジョンイナ押し倒されたけど…」
スホ「も、もうすぐ本番だぞ!」
レイ「あっちも本番になりそうだねー」
シウ「セフン止めて来い」
セフ「いやですー恨まれますー」
クリ「ジョンイナ、よかったな…ってオレの高いジャケット踏んでる!!おい!お前ら!オレのジャケット踏むな!!」
シウ「おぉ、KYなクリスが止めに入ってくれたぞ」
お題提供元:「確かに恋だった」さま