えくそ4
□睨んでる?
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練習生の皆でご飯を食べに行こうという話になった。
ボクもジュンミョニヒョン、ベクヒョン、チャニョルヒョンの後ろに続こうと腰を上げたけど、足が止まった。
「ジョンイナ?どうした?置いてかれちゃうよ?」
付いてこないオレを心配したジュンミョニヒョンが駆け寄ってきてくれた。
「あの、…ギョンスヒョンも行くの?」
「え?」
「…ボク、ギョンスヒョンが、」
「苦手?」
ボクがあんまりギョンスヒョンの近くにいかないから、なんとなくそうなのかなぁって思ってたんだって。
「でも、苦手だからって避けてたらずっと苦手なままだよ?」
「う、ん…でもボクの事キライみたいだし」
「…そうかなぁ?」
ジュンミョニヒョンがそうかなぁって言うけど…
だっていっつもボクの事睨んでくるし…でもその日は説得させられて、ギョンスヒョンから一番離れた席でご飯を食べた。
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「ジョンイナ、」
その声にビクリ、と肩が跳ねた。
ゆっくり後ろを向けばそこにはやっぱり苦手なギョンスヒョン。
…なんで…??
「な、なんですか?」
普通に。普通に。
…あぁ、でもやっぱりギョンスヒョン怖い!!めちゃくちゃ睨んでる!!
ボクなんかした?!助けてミョンジュンヒョン!!!
っていつの間にか練習室にはボクとギョンスヒョンしかいない!!?さっきまでみんないたのに!!どこ行ったの?!!
「さっきのココってどうやればいいかな?」
ギョンスヒョンが聞いて来たのは、講師の先生が教えてくれた振付で一番難しかった所。
ボクが出来てたか聞いて来たのかな…でもテミンもベッキョニヒョンも出来てたハズだけど…?
「え、っと…こう」
「んー…こう?」
「じゃなくて、…こう」
しばらくこう?こう?を繰り返して、
ギョンスヒョンがやっと出来た。
「…あはは、出来た!ありがとうジョンイナ」
「っ!!」
いつもチャニョルヒョンとかベッキョニヒョンたちに向ける笑顔。いつも避けてたからそんな顔されたのはじめてで…。
「ジョンイナに聞いてよかったぁ」
「…ギョン、スヒョンは元々上手だから、」
「そんな事ないよ。ジョンイナ教え方上手いね。ね、また聞いてもいい?」
「う、うん////」
いつも睨まれているようで怖かったギョンスヒョン。単純だけど、笑顔を向けられただけで今までの怖かったギョンスヒョンなんてどこか行っちゃった。
「お礼に今度ご飯食べに行こうよ」
「う、うん!」
後で聞いたらギョンスヒョンは目が悪いらしくて、睨んでるように見えてたんならゴメンね?って言ってくれた。なぁんだよかった!
「まぁ、それだけで見てたわけじゃないんだけど」
「ん?ヒョンなんて言ったの?」
「なんでもないよー」
「んー?」
睨んでるんじゃなくて、見つめてるの。