えくそ4
□63.誤魔化す
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【63.誤魔化す】
*にに猫
「62.舐める」設定の続き
「にに、話があるんだけど」
「!!!!!…な、なぁに」
あれだな。もう猫の時の耳も尻尾もないけど、ビクビクと耳が動いてるのが見えるわ…
「これ、こんな事になってんだけど」
「し、しらない…」
ににの前に置いたオレのマグカップ。
お気に入りっていうほど愛着があったわけじゃないけど、毎日このカップにコーヒーを淹れたり牛乳を入れて飲んでたんだ。
いきなりなくなられたら、やっぱりショックだ。
「勝手に落ちて割れるわけないだろ」
「にに、知らないもん」
あー、幻覚が見える。
尻尾がペタリと足に絡み付いてるのが。
素直に謝れば、許してやろうと思ってたのに。
「キレイに片づければバレないと思ったのか」
「……」
「素直じゃないやつは好きじゃないぞ」
「!!!」
跳びつかれて床に押し倒された。
ワンワン泣いて謝るなら素直に謝ればいいのに。まったく。
「誤魔化さないで、素直に謝れ?」
「うん!」
「後で一緒に新しいカップ買いに行くか」
「うん!」
もう壊されないように、お揃いにしてやろうかな。
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