いんぴに本文2
□持ってけ泥棒!2
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「ソンギュヒョ〜ン朝だよ〜」
シャッとカーテンが開かれて朝の眩しい陽射しが降り注ぐ
うぅんと布団に潜りこんでも、ホヤにすぐに剥ぎ取られて抱き締められる
「ソ〜ンギュ学校遅刻しちゃうよ?」
「ん〜…」
首筋にチュとキスされて、身をよじって
逃げようとしても抱き締められてるから逃げられない
「んん〜…」
「ほら、起きて〜?起きないと昨日の続きしちゃうよ?」
それを聞いてガバッと起き上がったオレに
やっと起きたねって頬っぺたにキスされて、
ボサボサの頭のまま腕を引かれてリビングに連れて行かれた
「はい、朝ごはん〜」
「ん〜…、ありがと」
リビングの食卓には朝から豪華な朝食が並べられている。まぁ、ほとんどホヤが食べるんだけど
まだ醒めきらないまま、モグモグと咀嚼していると目の前に座るホヤがふふっと笑いだした
なに?って目だけで問とホヤの手が伸びてきて口元あたりに触れた
「ごはん粒付いてたよ」
「っ…」
子どもじゃないんだからと、恥ずかしすぎて聞こえるか聞こえないかくらいの小さい声で一応ありがとう、と言って残りのごはんを掻きこんだ
トントン、と靴を履いてカバンを肩にかけると頬っぺたにまたキスされた
ホヤ曰く、いってらっしゃいのチューらしい。毎朝、毎朝…よくあきないな…
「今日は?何時頃に帰ってくるの?」
「んー今日は15時には講義が終わるから、17時くらいかな?」
そのいってらっしゃいのチューにもう慣れてしまったオレもオレなんだけど、
「そっか、オレ今日18時から仕事だからすれ違いだね〜」
「え、そうなの…?」
ホヤの仕事(あっ!泥棒はもう辞めさせたから!)は、時間があまり決まってなくて朝早い時もあれば夜遅い時もあるし、ある日なんか3時間くらい仕事して帰ってきた日もある
なんの仕事してんだろ…?深く聞いた事ないんだよね。力仕事だよとは言ってたけど
「晩ごはんは作っておくからね」
「うん、…」
「戸締まりはちゃんとしてね?」
「うん…」
「オレがいなくて寂しい?」
「うん、…って違っ!」
思わず頷いちゃったよ!この場にいるのが恥ずかしくて、さっさと学校に行こうと、いってきます!と扉を開けると、バンっ!と閉められた
恐る恐る後ろのホヤを見ると
すごくニヤニヤしてる…、これは嫌な予感がする
「ねぇ、今日は早く帰ってくるから」
「あっ…そう」
「ひとりで慰めたりしないでね?」
「なっ…!」
するか!!という言葉は、ホヤの唇に遮られた
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