いんぴに本文2
□舞い降りた天使…?2
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「ソンギュ〜おっかえりぃ〜」
仕事が終わり家に帰るとスリッパをパタパタと鳴らしてウヒョンが玄関まで迎えに来てくれる。
「ただいま」
「今日の晩ご飯なんだと思う?」
オレのスーツの上着と鞄を受け取って、
オレの後ろをパタパタと着いてくる
お前は新妻か…?
そんなに長くない廊下を数歩歩けばリビング。
リビングに入れば、キッチンからいい匂い。
「ん〜…なんだろ…」
「ヒント!チキン!」
「え…チキン…?ケンタ、」
「違うよ!!」
チキンからは全然わからないから降参。
そう手を上げれば「やったー」と喜ぶウヒョン。
晩ご飯のメニューがわからなかったら、一緒のお風呂に入るという謎の約束があるのだ。
前に無視したら、次の日立てなくなった。
「えへー今日はね、チキン竜田☆」
「…なぁ、前から気になってたんだけど普通天使って飯食うのか?」
スーツの上着をハンガーにかけながらこちらを向いたウヒョンは、へ?とアホ丸出しの顔をしている。
「オレは天使っていうか…見習い?っていう感じなのかなぁ?」
ウヒョンは人の願いを聞いて回っているみたい。で、願いを叶えて貰った人の幸せオーラがウヒョンの成長剤になるらしい。
あまり深く考えないでおこう。
だって昼間は手乗りサイズのこいつが、
夜になると人並みのサイズになるのだ。
身長はオレより少し小さいけど。
「ほら、ソンギュ着替えてきて?ご飯にしよう?」
料理も掃除もしてくれて、とても助かっているけどあいにくオレには叶えて欲しい願いもなかった。
だから他を当たれと何度言っても聞いてはくれなく、この部屋からも出て行かない。
「はい。チキン竜田〜サラダもちゃんと食べてね」
「…いただきます」
人が食べてる姿を見る事のどこが楽しいのか、ニコニコ笑って見られると恥ずかしい。
し、美味しいって言うのもなんか恥ずかしいから黙々と食べた。
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