えんぶれ

□25.微笑む
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【25.微笑む】


「ぐすっ、…」


また泣いてる。

少し精神が撃たれ弱いオレの可愛い恋人は、
ひとりメソメソ泣いてストレスを発散させている。…本当に発散出来ているのか怪しいけど。


「ふぁ〜…って、びっくりした!ジュン?なにしてんの?」

「ス、スンホ、ヒョン…」


今起きてきて、今お前の存在に気付きましたって感じでリビングに入った。

案の定アホなジュンは、今来たと思ったみたいで一生懸命見えないように目元をゴシゴシ擦ってる…はぁ、バレバレだっつーの。


「ちょ、ちょっと眠れないから、筋トレしてた」

「そ。なぁ、オレも眠れないから酒付き合ってよ」


え?とかちょ、とか聞こえるけど無視して、酒のセット。

無理やり酒を注いだコップを持たせて乾杯すると渋々飲みだした。

酔っ払い始めると、愚痴をポツポツ零すからそれを聞いてやる。


「でね…、もっとうまく出来ると思うんだけど、ってスタッフさんに言われて…出来なくて…グスッ」

「うん、お前はよくやってるよ」


グシャグシャになるほど頭を撫でてやれば、スンホ〜と抱き着いてくる。


「頑張らなくてもいいよ」


つむじにキスをすれば、ウルウルの目で見上げてきて可愛い。(うん。相当のジュンバカだな、オレ)


「ほんとう?」

「いいよ。そのままで」


にっこり微笑めば、ジュンの可愛いふにゃってした笑顔が見れてオレはやっと安心して、
ジュンを連れてベッドへ戻った。







「泣きたくなったらオレの所に来いよ」

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