えんぶれ

□26日(風呂の日)*
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バシャバシャバシャ、


「おい、あんま跳ねんなよ。水が、かか、…」

「あははー気持ちいいー広ーい」

「水がかかんだろうが!!!!」


浴槽に手をかけて、バタつかせていた足を上に引っ張れば呆気なくお湯に沈んだ。


「ごほっ、なにすんの!?死ぬかと思ったじゃん!!お湯飲んじゃった!!!」

「うるせー。黙って入れねーのかお前は」

「ごほっ、…だって、こんなに広いのに泳がないのもったいなくない?」

「なくなくない」

「こほっ、なにそれ。変な言葉使うなよ」


お前にだけは言われたくねーな!


「こほっ、スンホも泳げば?気持ちイイよ?」

「風呂はゆっくりつかるもんだ」

「こほっ、なにそれジジイくさい」

「…なぁ、お前気管にでも入ったの?」

「ん?こほっ、大丈夫だよ」


ニコッーて笑って大丈夫ってまだ咳してんじゃん。オレがお湯に沈めてからずっとじゃん。
オレのせいじゃん!!!


「こっち来いよ」

「え、オレこんな所でエッチすんのイヤだけど…」

「…んな事するかよ」


妖しい。とか言いながらも素直に寄ってくるのが可愛い。


「まだ苦しい?」

「え、こほっ、ん…まだある感じ…水飲みたいかも」


オレってばちゃんとペットボトル持って来てるんだよね。
まぁ、シた後に逆上せてるであろうジュンに飲ませようと思ってたんだけど。役に立ったな。

キャップを取って、当然のように水を口に含んでそのままジュンに飲ませてやった。
目を白黒させて飲み終わった後、ザザー!っと音がするほど後ろに下がった。


「な、オレ、シないって言ったよね!」

「シねーよ。なんだよ水飲ませただけじゃん。初めてでもないし。なんだよ今更」


ジュンは案外恥ずかしがり屋。いまだにキスにも慣れねーんだ。可愛いだろ。これ。(あれ、オレ変態みたい?)


「ほら、こっち来いってば。まだ飲みたいだろ?」

「普通に飲みたいの!ペットボトルちょーだいよ!」

「これオレのだもん。飲みたいならこっちこい」


広いっていっても2、3メートルの長方形型の風呂をグルグル逃げるジュンを追うのは楽しかった。



















「で、逆上せさせたの。バカなの?バカップルなの?」

「スイマセン…」


10分くらいグルグル回るのが楽しくてジュンを追ってたら結局逆上せて寝込んだジュンの寝ている部屋の隣でジオに長々説教された。







毎月26日は風呂の日みたいですよぉ。

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