いんぴに本文3
□14.別れる
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【14.別れる】
「じゃぁ、オレこっちだから…」
ソンギュヒョンと一緒に帰る帰り道。
方向が道で、立ち止まって「じゃぁね」と言って別れる。これがいつものオレたち。
「ちょっと待って」
歩きかけたソンギュヒョンの手を引っ張って、引き留めた。
「な、なに?」
手を繋ぐのもはじめてだからか、頬を染め始めるソンギュヒョンは可愛かった。
「まだ一緒にいたいんですけど…」
「な…っ!」
俯いちゃったけど、コクンと頷いたのをオレは見逃さなかった。
「じゃぁ、ヒョンの家まで行きましょう?」
手…って呟いたのは聞こえないフリして、オレのコートのポケットに突っ込む。
怒らないって事は、このままでいいって事なんだろう。握り返してくれたし。
ソンギュヒョンの家はすぐそこで、すぐ手も離れちゃったけど、
「よ、寄って行く…?////」
…これは期待してもいいですか?