いんぴに本文3
□中間管理職の憂鬱 *
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「はぁ」
今日何度目のため息だ、…コレ。
机の上に溜まった書類。
確かにソンジョンに怒られるまで溜めていたオレも悪いけど、…この量は明らかにおかしいだろ?!!
やっても、やっても終わらなくて、
とうとうペンを放り投げてイスに深く座って伸びをする。
「うぁ〜〜…んっ?」
窓の下に見える演習場。
ちょうどウヒョンとドンウが組手をはじめたみたいだ。
「こんなに寒いってのに、元気だなぁ」
いつものかっちりした軍服からタンクトップになって、組手している姿は寒さしか感じられない。
「ソンギュヒョン、サボってないで仕事して下さいよ」
「わぁ!!…ソンジョン…脅かすなよ」
これ追加です。とソンジョンが置いた書類の束。…めまいがする…。
軍医のミョンスの所に行こうかな…
「サボってない!休憩!!っていうかなんでこんなに多いの」
「知りませんよ。ソンギュヒョンが昇級してからなんか要望が多いみたいで」
「舐められてんのかな…」
「そんな事ないと思いますけど…トイレをもっと作って欲しい。出会いがないので合コンを!とか…」
「……」
「女の子にモテないから軍服もっとカッコよくして欲しい。演習場寒いので暖房入れて下さい…とか」
「なんなの!?オレに言うなよ!!」
「いえソンギュヒョンが精査して上にあげる管理職なんで」
ソンジョンのもっともなご意見に書類まみれの机に突っ伏す。
ついこの間まで小隊のリーダーやってて、たまたま基地に来ていた大尉に目を付けられて本部勤めになってコレだ。
小隊の仲間は連れて来れたし、中々いい暮らしをさせて貰えてるけど…
「うぅ…」
「文句言うならオニュ大尉に言って下さいね」
「うぅ〜!!!」
「ちょうど渡す書類あるし、ついでに言っちゃえばいいじゃないですか」
簡単に言うけどなぁ…オレあのヒト苦手なんだよなぁ…
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