えくそ本文2
□振り回したいの!
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「んむ〜…」
今日も仕事に出掛けるギリギリまで布団に潜っている。眠たいって事も理由のひとつだけど、それだけじゃない。
あ、ほら、来た。
「ジョンイナ〜起きろ〜もうすぐ仕事に行くよ〜?」
もう本当は目が開いてないだけで起きてる。
チャニョルヒョンが起こしに来てくれるまで待ってるの。
「ジョンイナ、ほら、起きな?」
頭を優しく撫でてくれる手が大好き。
起きないと頭から頬に、唇に、って移動してキスしてくる。
苦しくて起きましたって感じに起きたボクに、
「おはよう」ってまたキスしてくれる。
「んっ、チャニョ、ヒョン…」
「ほら、おっきしようなぁ〜」
チャニョルヒョンが洗面所まで連れて行ってくれるのを、目をグシグシかきながらついて行く。
「あ、目かいちゃダメ!キズ付いちゃうでしょ」
「だって、かゆい…」
「ゴミでも入った?…ん〜?」
「!!!ちょ、ヒョン!」
目を覗き込んでいると思ったら、ペロンと目を舐められた。
そんな事するとは思ってもみなかったから、顔を洗う前に完璧に目が醒めた。
「もうかゆくない?」
「ま、まぁ…」
「じゃぁ、はやく顔洗いな?ご飯冷めちゃうよ」
ドキドキ言っている胸の音はバレなかったみたい。リビングに行ったヒョンを見送ってから、ようやく顔を洗った。
いつもドキドキさせられるのは、なんかムカつくな…
ん〜、でもどうすればヒョンをドキドキさせれるんだろう…
考えながらリビングに行けば他のヒョンたちはもう食べ終わったのか、おもいおもいに過ごしている。
「お、ジョンイナ顔洗った?ほら、ご飯食べよ」
宿舎のおばさんが作ってくれたモノから、ギョンスヒョンが作ってくれたモノまでテーブルにいっぱい乗っていた。
「いただきます」
モシャモシャ食べていて、ふと視線を感じて横を向けばチャニョルヒョンがニコニコ見てた。
「ん?なぁに?」
「ふふ、」
「???」
笑いながら近づいて来たと思えば、口元にチュっとキスされた。
「な、なに!」
「ん?ふふ、ご飯粒付いてたよ」
「なっ!い、言えばいいじゃん…」
「前にご飯粒付いてるよ?って言ったら、こっち?こっち?って顔中触ってたし、しまいにはみそ汁こぼしちゃったじゃん」
「た、たまたまでしょ!」
「なら、オレが取りにいったほうがはやいでしょ?」
んな事あるか!と噛み付いたけど、
騒いでないではやく食べなさい!ってオレがギョンスヒョンに怒られた。
くそぉ。
ヒョンを振り回したいのに、これじゃぁ振り回されてるのはボクじゃない?
今に見てろ!
慌ててるチャニョルヒョンをボクの目に焼き付けてやるんだから!!
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