えくそ5

□くすぐる
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「ヒョーン」


今日は甘えたなのかベッタリくっついてくるジョンイナ。可愛いけど生憎とボクは忙しい。


「ジョンイナ、後でね」

「んーギョンスヒョン」

「ジョンイナ」


背中に張り付かれているせいで中々進まない作業に少しイラッとしてしまって、語尾が強くなってしまった。

泣きそうな顔をしたジョンイナにしまったと焦ってももう遅くて、「ごめんなさい」と呟いて離れる腕を引き留めるのに足がもつれた。


「ごめんって」

「…いいです…邪魔してごめんなさい」


ボクより背が高いクセに俯いているせいで、つむじは丸見え。
はぁ、ボクのせいとはいえ、
どうやってジョンイナの機嫌を直そうか。


「ジョンイナ」

「……」


逃げるかな?と取りあえず腕を離してみたけど、腕を擦るだけでこの場所からは出て行かないみたいだ。


「ね、ごめん」

「…オレもごめんなさい」


このままじゃ、いつまでも謝り続けるであろうボクたち。どうしよう。
考えて思いついたのは幼稚な事だった。


「え、え、ちょ、ヒョン?なに、ちょっと」


逃げて壁にぶつかるジョンイナにも構わずに、くすぐり続けているとついに耐えきれなくなったのか笑い出した。


「ちょ、やめっ、くすぐったいからっ、」


泣き笑いしはじめた所で脇腹から手を離せば、ズルズルと床に倒れ込んだジョンイナに目線を合わせてしゃがんだ。


「はぁ、はぁ、なに、」


このまま流されようかなって思ったけど、なんとか理性で押し止めてジョンイナを立たせた。


「後でいっぱいかまってあげるから、もうちょっといい子で待っててね」

「…っ!…うん」


少し強めにキスすればトロンとした目をしながらも、大人しく部屋に帰ったジョンイナの為にも早くこの洗濯物を片づけようか。









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