えくそ5
□75.妬む
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【75.妬む】
「ううむぅ…」
ボーカルレッスン室で珍しいモノを見た。
ジョンイナが小難しい顔をして、歌を唄ったり、発声練習しているのだ。
別段ヘタというわけではないけど、ジョンイナはラップ担当…っていうかリードダンサー
だから、そんなジョンイナがボーカルレッスン室にいるのが珍しかった。
「ジョンイナ、」
「わっ、…ジュンミョニヒョンっ!!」
ドアから顔を覗かせば、そんなに驚かなくてもいいのに身体を跳ねらせて、持っていた紙もグシャグシャにして、イスから落ちた。
「だ、大丈夫?そんなに集中してたなら邪魔したかな?」
ジョンイナを起こしてボクも空いていたイスに座った。
「集中っていうか、…オレもヒョンたちみたいに上手くなりたいなぁって思って」
「ジョンイナ、ヘタってわけじゃないじゃない」
「ぶぅぅぅ〜」
ボクの励ましも今のジョンイナには効かなかったみたいだ。
子どもみたいに口を尖らせてしまった。
まったく、子ども扱いされるのキライなクセに。
あ、いい事思いついた。
ジョンイナの傍に移動して、尖らせている口に噛みついた。
「ひゃっ!な、なに!?」
いきなりの事に驚いたのか、後ろのキーボードに乗り上げちゃってジャーン♪って言わせながらもボクからの口づけに答えた。
「んっ、んんっ、ぁっ、」
シャツの中に手を忍ばせて胸の突起をクリクリと弄った。摘んだり、弾いたりすればだんだん甘くなる声にニヤリとした。
「ね?ジョンイナの声ボク好きだよ」
「え?あ、やぁっ、」
「ほら、こんな可愛い声出せるのジョンイナだけだよ?」
「ふぁっ、あ、ジュンミョニヒョン、ダメっ」
「ボクにはこんな声出せないよ?」
「ちがっ、あっ、オレは、ほんき、で、ぁっ!」
ちょっとしたイタズラのつもりだったんだけど、最後までシちゃってジョンイナには拗ねられてギョンスに告げ口されて怒られてしまった。
でも、ジョンイナの声が可愛いっていうのは本当だよ?
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