こばなし(その他)
□寮長の部屋のひみつ*
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「ちょ、ハギョニ!」
「待ってね、すぐ解してあげるよ」
「ちがっ、そうじゃなく…ぁっ、」
寮長の特権で防音設備の整っている広めの部屋だとはいえ、オレはカギをかけた覚えはない。
ハギョンがかけたのを見た記憶もない。
「ハギョ、ナ…カギっ、」
「ん〜?大丈夫でしょ…それより、ほら」
「やっ、…ぁっ、んんっ」
入ってきた指に翻弄されて、いつもあまり声を出さないほうだけど、今日は更に声を抑えなくちゃいけなくて息はもう上がっている。
「ふぁ、…ハギョニ…」
「ん、イれるね」
「ぁっ、…」
ゆっくり入ってくるハギョニの首に手を絡ませて、キスしようと近づいた瞬間。
トントン、
「ハギョン寮長〜居ます?」
「…ちょっと待って」
ハギョンは、ズボンだけ履いてオレに布団をかけて扉を開けた。
「どうしたの?ホンビナ」
「着替え中でした?スイマセン。電気切れちゃって」
「あはは、ちょっと待って〜はい。カギ」
「え?」
「物品庫のカギ。ちゃんとカギかけて来てね。明日返して」
「あ、ヒョン?!ちょ、」
カギを握らせてドアを締めて戻ってきた。
「テグナ〜おまたせ!」
「…」
「テグナ〜?寝ちゃったの?」
寝てるなんて思ってもいないクセに、背中にくっついてきてサワサワと動き回る手に身体をよじると、仰向けにされて上に乗ってきた。
「降りろ…ぁっ、」
「いいの?…続きシなくて、こんなんなのに…?」
「ふぁっ、…あっ、」
「もう邪魔は来ないから、楽しも」
オレはホンビンが来た時、隠れるのに必死でハギョンがカギをかけていない事に気付いてなかった。
「あれ、ホンビン何処行くの?」
「やっぱりカギ持ってるの怖いから返してくるよ」
カギを持って寮長のハギョンヒョンとテグンヒョンの部屋に走った。
ノックをしようとすると、中から中々のエロさの声が聞こえた。ヒョンたちエッチなDVDでも見てるのかな…好奇心でカギのかかっていないドアをゆっくり開けて、ボクは後悔した。
「あぁっ、ハギョナっ、…ぁあんっ、」
「気持ちイイ?…ふふ、目トロンってなってる」
可愛いって足を抱えなおして、また大きな喘ぎ声が聞こえてボクは、ゆっくりゆっくりドアを閉めた。
「ホンビナ?どうしたの顔真っ赤」
「ウォンシク〜」
同室のウォンシクに抱き着いて、この動悸を整えなくちゃ…
…明日からどうゆう顔して会えばいいんだ…
「え?ホンビン知らなかったの?あのふたり付き合ってんの」
「し、知ってたの?!」
「知らないのお前くらいじゃないの?」
周知の事実でした。