こばなし(その他)
□愛情過多
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「レオヒョン、ウザがらないんですか?」
「は?誰に??」
ヒョギが指さしたのは、ソファーに座ってテレビを観ているレオ。
意味がわからなくて首を傾げていると、はぁとため息をつかれた。
「なんだよ、ため息なんて!」
「レオヒョンにウザがられないんですか?って意味です」
「はぁ?!なんでさ!」
「イヤがるレオヒョンにベタベタくっついたり、」
「いいじゃん!ベタベタ!!」
「イヤがるレオヒョンにセックス迫ったり」
「あれは、喜んでるんだよ!」
嫌よ嫌よも好きのうちって言うじゃない!!
「いつか嫌われるんじゃないんですか?」
「そんな事あるわけないでしょ!」
「どこからくるんですか?その自信…」
それじゃぁ、見せてやるよ!とソファーに座っているレオの隣に座って、なに?って見上げてきた可愛い唇にブチュー!とキスしてやった。
「ちょ、ちょ、ちょ!エンヒョン!!?」
「んんっ!エ、ン、ちょ、…んっ、」
レオが涙目になる頃にようやく開放してあげで、後ろのヒョギを見れば口に手を当てて震えていた。っていうか、ラビにケンはいつの間にいたの?
「なんですか、そのドヤ顔…」
「ごちそうさまです」
「今日の夜は楽しくなりそう」
ラビとケンがキャッキャッとはしゃいでいるのを見ていると、横っ腹にケリが入った。
「ぐふっ!」
痛みを堪えながら、後ろを見れば真っ赤な顔をしたレオ。わぁ〜目ウルウルして可愛い〜!
無言でクッションを振りかぶって、ボスボス殴ってくる。ちょ、待って!地味に痛い!!
「あぁ〜怒らせた…」
「あはは〜」
「レ、レオ!やめて!痛いから!」
「う、るさぃっ!」
その後レオに接近禁止命令を受けて、遠くからジッと見つめる毎日。早1週間。
「エンヒョン辛くないですか?」
「ん〜大丈夫!」
「いっつもあんなにベタベタしてたのに…(もっとギャーギャー言うと思ったら)」
「んふふ、そのうちレオから近付いてくるよ」
「え?…あり得ないでしょ…(あんなにウザがってんのに…)」
カタっと音がして、後ろを見ればレオヒョンが立って、袖で口元を隠してモジモジしてる姿は、ボクが見ても可愛かった。
「エ、エン…」
「なぁに?」
「あ、あの…」
ニコニコその姿を見つめるエンヒョンに、さっき言ってた言葉を思い出す。「レオから近付いてくるよ」…マジだ…。
エンヒョンの服の裾を摘んで、「こっち来て」って部屋に連れて行かれる時のエンヒョンの顔を、ボクはめちゃくちゃ殴りたかった。
「ガマン出来なくなって、来ちゃうんだよね!」