こばなし(その他)

□元のがいい…*
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ホンビンに呼ばれて着いたのはホテル。
こんな所に呼び出してなんだ?なんて言うのは、言わない。何をするのなんて決まってるんだ。
宿舎ではみんないるから出来ないし。
たとえ、ふたりっきりになれたとしても、いつ誰が帰って来るかわからないから急いでヤっていたのだ。

そうじゃないかもしれないが、期待してしまうのは最近触れあっていないから。


「なんか欲求不満みたいだな…」


フっと笑いながら、指定された部屋に着いた。

ノックしようとドアを見れば、少し開いている。…不用心だな…。

そう思いながらも部屋に入って、しっかりドアを閉めた。

部屋は薄明りで、かすかに物音がしたからそこにいるんだろう。


「ビナ…?…え、…え??」

「あ、オッパーおかえりなさーい」


ベッドに座っていたのは恋人ホンビンであったが、ホンビンではなかった。


「な、なにして…」

「えへへ、ほら今日女装したでしょう?」


オッパにも見せたくてそのままで着ちゃった♡って語尾に♡マークを付けながら、オレの腕を取ってベッドに座らせるホンビンをマジマジと見る。

たしかツイッターに上げていた時は、衣装のドレスを着ていたけど今は髪型はそのままのボブカットだけど、Xネックの胸元がざっくり開いたニットに膝上のスカート。


「オッパ、可愛い?」

「…ビナ、…あの、」


クスクス笑うホンビンが本当に知らない女の子みたいで、どう接したらいいかわからない。
めちゃくちゃ可愛いホンビンと未だに組んだままの腕も硬直したままだ。


「オッパ、」

「んっ、…わっ、」


キスされて体重をかけられて、そのままベッドに沈んだ。


「…あは、リップ付いちゃった…」

「んっ、んぁ、」


なにこれ、女の子に押し倒されて、喰われちゃうっていう…ラビが前に観ていたAVみたい…


「ビナっ、ぁっ、やっ、」

「ヤじゃないでしょー?気持ちイイでしょうオッパ」

「それ、…ヤダってばっ!」


悲鳴に近い訴えにノリノリだったホンビンもようやく顔を上げてくれた。


「…ヤダ…」

「…スるのいやなんですか?」

「違くて…その、恰好…ヤダ…」

「……女の子に襲われてるみたいだから?」


ぷふっって笑ったホンビンを睨んで、身体を起こした。


「…その恰好のビナはキレイだけど、ビナじゃないし…その、オレが好きなのは…元のホンビナで…////」


何を言いたいのかわからなくなってきて、せっかく起き上がったけど、呻きながらもう一度ベッドに沈んだ。


「ヒョン、…」


今日初めて「ヒョン」って呼ばれたのが、思いのほか嬉しくてホンビンを見れば、スタスタと風呂場に消えて行った。

…怒った?どうしよう…

謝りに行こうかなって考えていたら、風呂場から帰ってきたホンビンはいつものホンビンに戻っていた。


「ビ、うわぁっ!」


化粧も落としてきたんだ。とか言う前に圧し掛かられて、濃厚なキスをされてすぐに身体から力がなくなった。


「ふぁっ、ビナ…」

「あんな可愛い告白してくれちゃって…」

「あっ、あぁっ、」

「…覚悟して下さいね。テグンヒョン」


ホンビンのニヤリと笑った顔に背筋が震えた。














******



「ヒョン起きて下さい〜、あ、オンニかぁ」

「んっ、なに…ビナ…」

「オンニ、起きて♪」

「…オンニ…?…な、に…これ」

「ウィッグ!ボクの付けてたやつです」

「……(外す)」

「あぁ!外しちゃダメですー!写メ撮らせて下さい!」

「ヤダ」

「なんでですか?可愛いのに〜あ、でもロングもかわいいかなぁ」

「…////」

「(今のうちに撮っちゃえ!)」

「バカ…////」

「…あぁ!めちゃくちゃ可愛い!!!(ガバッ」









ホンビンの女装にあてられて…w

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