いんぴに本文

□変な着メロ聞こえない? *
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ウヒョンの部屋でオレはベッドで雑誌

ウヒョンは、DVDを観てる


ウヒョンが観てるのは、シリーズ物の走り屋さんの映画。

オレは、あんまり興味がないから雑誌を見つつ映画をチラッと観る程度だけど

ウヒョンは、食い入るように観てる。

ちなみに、「2」だ。

確か「6」まで出てなかったか…?

今日で全部観るつもりなんじゃないだろうな…



「なぁ…何話まで借りてきたの?」

「うん?えーっと、5! 6はまだレンタル開始してなかった!!」


画面から目線を外す事なくそう言うウヒョンに
今日は、映画を観る日なんだなと思うとちょっと寂しくなる


「ふぅ〜ん…」


そっちがその気ならオレだって…オレだって…



「ヒョン?」



ふて寝してやる!と思ってウヒョンに背中を向ければ、肩ごしに顔を覗き込んでくる



「眠くなったの?寝ちゃうの??」



さっきまで映画に夢中だったくせに



「ヒョン〜??」


ユサユサ、ユサユサうるさいっ!

しばらく揺すって反応がない事に諦めたのか
テレビに向き直ったらしく、ベッドが傾いた



…それは、それでまた寂しい…

寝たからってまた映画見直すか?

もうちょっと、粘れよ!!


そろっと顔をウヒョンに向けると、
ニヤニヤ顔の映画を観ているハズのウヒョンと目が合った


「なっ…!!」


え、映画観てるんじゃないのかよ…!!

肩をグイっと押されて腹に乗られる


「ヒョン、映画に嫉妬?」


ニヤニヤ顔を近づけて聞いてくるこいつに腹が立つ!



「ど、どけよ!」

「えー寂しかったんでしょう?かまってあげるよ」



甘い声を耳元に吹き込まれれば、
馴らされた身体は簡単にその気になってしまう



「ヒョン…」

「んっ、」


ウヒョンの唇がゆっくり合わさってきて
さっきまで寂しかった気持ちがほぐれていく


ウヒョンのキスに酔っていると
サイドボードに置かれたウヒョンのスマホの
バイブが鈍く部屋に響く


「んぁ、っん…ウヒョナ、スマホ…んんっ、」

「どうでもいいでしょ…それよりヒョンのご機嫌直さなきゃ、ね」


角度を変えて深くもっと深くとウヒョナの舌が入ってくるのに一生懸命応えてると

耳を疑うものが耳に届いた


{やぁっ…もぅ、うひょなぁ〜}


ピシリと固まるオレとウヒョナ…

なんかヤベって聞こえたけど、なにこれ…



「ウ、ウヒョナ?なにこれ…」



{やだやだっ!うひょな、うひょなぁ〜}



なんか、横のサイドボードのスマホから
聞こえるような気がするんだけど、

ウヒョナが起きて、スマホを手に取るんだけど
焦ってるのか手から滑ってオレの顔の横に落ちた



{やぁ…もっ、イッちゃう!…あ、あぁ!!}




耳元で自分の喘ぎ声が…

ウヒョナは、口に手を当てて顔面蒼白になってるけど…



「なんだよコレ!お、お前!こ、こんな!!」

「え、や…あの、着メロっていうか…」

「着メロ!?こ、こんなっ…!!!」



言葉にならないってこうゆう事をいうのかな…

どんどん怒りが溢れて来て身体がワナワナと震える


「ヒョ、ヒョン?」

「こ、こんなものーー!!」

「きゃー!!ヒョンそれだけはやめてーー!!」


思い切りスマホを振りかぶるとウヒョナの手で抑えられる


「離せよ!こんな恥ずかしいもん着メロなんかにしやがって!!」

「(涙目かわいー)ごめんって!消すから!ね?それ壊されたら仕事出来ないよぉ」



ひょぉんって可愛く言われると許してしまいそうになってしまうけど…ここは!赦しちゃダメだろう!


「今消せ!目の前で!!」

「えー…わかった!わかったから壊さないで〜」


はぁ、こんなんで許すからダメなんだろうな…

っていうかいつ録音したんだ…



「はい、消去!!見たでしょ?消去したでしょう?」

「…おい、他にもないだろうな」

「え、…ないよ……あ、ちょ、ないってば!」

「この「ギュ」ってホルダなに?」

「……………」














「ギュ」ホルダは、ヒョンのかわいい写真とかだよ?!ウソじゃないよ!!…ヒョン!やめてなんで全消去しようとしてんの??!

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