てんたぷ本文
□一枚上手の・・・
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「ヒョン頭重い〜」
「なに風邪引いた?」
カーペットの上で寛いでたエルジョヒョンに朝からの頭の重さにそう言えば、あぐらをかいていた足を叩いて寝るように言われた。
「いいの〜?」
「寝てからいうなよ…熱はないなぁ」
「ん〜…」
髪の毛を梳くように撫でられて、頭の重い感じも軽くなった。
んふふ、単純なオレの身体…。
「…ニエル?どうした?」
パチリと目を開ければチョンジヒョンがマグカップをふたつ持って立っていた。
「頭が重いんだってさ」
「え?!風邪か??」
「熱はないみたいだけど…」
エルジョヒョンがそう説明してるけど、自分でも確認したいのだろう。おでこに手を当てられて、熱を測られる。
「ん〜熱はないみたいだけど…今日は暖かくして寝な?」
エルジョヒョンとは逆側に座って、頬を撫でられる。冷えてる手が気持ちよくて目が細まる。
「こんな床で寝てないで、部屋で寝なよ。ニエラ」
「ん〜…でも部屋寒いんだもん」
「どっかに湯たんぽあったよな」
「この前ミンスヒョンが抱いて寝てたな。取ってくる」
頬をプニっと摘まんで、スクリと立ったチョンジヒョンはミンスヒョンの部屋に行ってしまった。
「ニエラ、お風呂も入っちゃダメだよ?」
「え〜…お風呂入って寝た方がいいんじゃない?」
「お前頭乾かさないだろ?ダ〜メ」
お風呂に入ればこの頭の重さも少しは良くなると思うんだけど。エルジョヒョンは、厳しいからこうなったら絶対入れてくれないだろうな…
そうこう話していれば、湯たんぽをオレの部屋にセットし終わったチョンジヒョンが帰ってきた。
「チョンジヒョ〜ン…オレ、お風呂入りたい…」
「え?お風呂??お前頭乾かさないだろ?ダメだよ。風邪引いちゃうだろ」
エルジョヒョンと同じ事をキッパリ言われて、ガクリとうな垂れる。
でも、まだ望みがある!!
「チョンジヒョ〜ン…オレ、頭乾かすからさぁ〜」
「え〜」
「チョンジ…」
「ね?ちゃんとヒョンに乾いてるか見せてから寝るからぁ〜」
「ん〜」
「チョンジ…」
「ヒョン、お願い〜お風呂入ってさっぱりしたいぃ〜」
「じゃぁ、ヒョンが頭乾かしてあげ…」
「ニエル!チョンジ!!」
もうちょっとでチョンジヒョンが落ちそうだったのに、エルジョヒョンに頭を叩かれた。
「チョンジはニエルに甘すぎ!ニエルも今日はお風呂は入らない!!」
「ぶぅ〜…」
ちょっとぐらいならお風呂入っても…というチョンジヒョンの声は無視されて、膝から起こされた。
「ほら、チョンジが湯たんぽ入れてくれてるから、お布団暖かいよ」
さっき叩いた頭を撫でられて、にっこり微笑まれる。
むぅ…エルジョヒョンのこうゆう所がズルい…
「わかったぁ…」
ぶぅ…
まんまと丸め込まれたけど、せめてもの抵抗で口を尖らせながら部屋へと向かった。
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「お風呂くらいいいだろう」
「絶対湯冷めするからダメ!チョンジ甘すぎる!」
「なんだよ…膝枕までして甘やかしてんのは誰だよ」
「…膝枕くらいいいじゃん」
「っていうか床に寝かせるなよ!」
「ホットカーペット!」
「そうゆう問題じゃないだろ!!」
「ん〜…なんかリビングがうるさい…」
「なんかヒョンたちが騒いでるみたいだよ」
「本当に仲いいよね」
「ニエリヒョン大丈夫?寒くない?」
「ん。大丈夫リッキーありがと」
「ボクもなんか肌寒いな…」
「リッキーも風邪?一緒に寝る?」
「いいの?」
「一緒に寝た方が暖かそう…リッキー太ってるし」
「あ!そうゆう人とは寝ません!!」
「あー!ゴーメーン!!リッキー…」
「はいはい、もう怒ってないよ」
一緒に寝ようね?とおでこにキスして布団に入ってきたリッキーに抱き締められたらすぐに眠気が襲ってきた。
「ニエリ、ちゃんと寝てるかな…」
「ほんと、オンマみたい」
「うるさい!…ってなんかやけに布団膨らんでない?」
「…な!!!」
「リッキー!!なにして!!」
「ん〜…もうヒョンたち煩すぎぃ…ニエリヒョン起きちゃうじゃん」
「「っく!!!」」
リッキーのほうが一枚上手…?ww