びえび本文
□雨の日のお出迎え
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「あれ、雨降ってる…マジで…？」
こんな時間だけど、小腹が空いたからコンビニになんか買いに来た
パンにお菓子にと適当に見繕って宿舎に帰ろうと外に出ると、パラパラと小雨が降ってた
えぇ〜どうしよう…
傘買おうかな…、ん〜でもビニ傘なら宿舎にいっぱいあるし、もったいないよな…
変な所で主婦魂が出てしまって、
ヨングクでも呼ぶかって思ったけど、
財布だけしか持ってきてなかった…
はぁ〜…小雨だから走って帰るか
あぁ…帰ったらシャワーだな…
濡れないように財布をジーンズのポケットに入れて、パーカーで隠す
ビニール袋も走りやすいように持ち直して
いざ行かん！！と意気込んで、
前を向くとスッと傘が頭上にかかった
「え…デ、デヒョナ？なんで…」
「ヒョンが出ていくの見えて、雨降りだしたし、お迎えに来たの…ダメだった？」
「ダメじゃないよぉ〜ありがとうデヒョナぁ」
思わずデヒョナにハグしようと両手を広げて近づくと、外でそうゆう事しないで下さいって怒られた
「ほら、帰りましょう？」
「うん」
デヒョナと一緒の傘に入りながらテクテク帰り道を歩いていて気付いた
あれ、いつの間にかデヒョナがオレの荷物持ってんじゃん。さりげないなぁ〜こうゆうのをイイ男っていうんだろうなぁ
「ヒョンこんな時間にひとりで危ないでしょう？」
「えーだって、お腹空いたんだもん」
だってじゃないです。何かあったらどうすんですかってデヒョナに怒られて、あれ？オレ、ヒョンだよね？って思ったけどデヒョナのお陰で、雨に当たらずにすんだし素直に謝っておいた
「今度行きたくなったらボクも一緒に行きますから。」
「うん？わかった」
そんなに、夜食食べたいのかな？
確かにデヒョナは、食いしん坊だしなぁ
*
はぁ、こんな夜中に出ていったヒョンを
わざわざ追いかけて来た事をちょっと気にしてくれないのかなぁ
傘だってふたつじゃなくて、
ひとつしか持って行かなかった事を気にもしていないみたいだし
鈍感なヒョンを持つと大変だなぁ
お題提供元：恋したくなるお題さま