びえび本文

□01.焦がれる
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【01.焦がれる】



「あはははは!!でさ〜」


リビングでは、ヒョンたちが酒盛りの真っ最中。
お酒の飲める年齢ではない、ボクはひとりその中でオレンジジュース(ヒムチャニヒョンのチョイス)


「ジュノン〜飲んでるのか!」

「ヒムチャナ、ジュノンは飲めないよ」

「あぁん!?オレの酒が飲めないのか!」

「ヒョン、そうゆう意味じゃなくて…」


すっかり酒に酔ったヒムチャニヒョンの声がリビングに響く。

ヨングクヒョンに怒られて、シュンとなったヒョンは、ボクの隣に移動してきた。


「ジュノア〜ゴメンね?」

「なにがですか〜?」


ヒョンに気づかれないように明るく笑ってそう言えば、にっこり笑って「ジュノン〜」と抱き着いてくるヒムチャニヒョン。


「お菓子食べる?」

「いただきます」


あ〜ん!と口に持ってこられたチョコに緊張してる事なんて、ヒョンは知らないんだろうな…


「…ヒョン、ボクがお酒飲めるようになったら一緒に飲んでくれます?」

「あったりまえだろ!!」


そん時はベロベロに酔わせてやる!って笑ってるヒョンの頬っぺたにポポして、驚いてる間に「明日学校だからもう寝るね!」って部屋に逃げた。

リビングからは、「ジュノン!」って声が聞こえるけど、聞こえないフリしてベッドに入る。



「大人になったら、今度は唇に…」


あともうちょっとだけ、可愛い弟のままでいるとしよう。




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